【2023年3月刊】『人間の条件』新訳、アナーキズム、権威主義、アイデンティティ……デサイロが注目したい人文・社会科学の新刊10冊
「いま私たちはどんな時代を生きているのか」──人文/社会科学領域の研究者とともにこの問いを探っている、アカデミックインキュベーター「デサイロ(De-Silo)」。
2023年3月に刊行(予定)の人文・社会科学領域の新刊書の中から、デサイロとして注目したい10冊をピックアップしました。
気になるタイトルがあれば、読書リストにぜひ加えてみてください。
1.森政稔『アナーキズム 政治思想史的考察』
概要(版元ウェブサイトより)
アナーキズム思想研究の決定版!!
近年の民主主義への鋭利な分析で注目されている論者が、これまで長年取り組んできた研究成果を結集させた待望の一冊。
私が本書で試みたいことは、アナーキズムに関連する思想を、実践的な運動としてのアナーキズムから相対的に距離を設けて、政治思想や政治理論の歴史のなかで「アナーキズム的モーメント」が果たしてきた役割を学問的に明らかにしようとすることである――「まえがき」より
アナーキズム的モーメントとは?
狭義のアナーキズムのように正面から統治や支配を否定しようとする考え方に限らず、統治することにはたとえ民主主義であっても深刻な限界や自己矛盾、正当性の欠如などがあることを明らかにし、またこのような統治の限界や正当性の欠如には理由があることを承認するような、より広い思想的契機のこと。
著者
森政稔(モリ・マサトシ)(著/文)
1959年三重県生まれ。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程中退。筑波大学社会科学系講師などを経て東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻教授。専攻は政治・社会思想史。著書に『変貌する民主主義』『迷走する民主主義』(ともにちくま新書)、『〈政治的なもの〉の遍歴と帰結』(青土社)、『戦後「社会科学」の思想』(NHK出版)がある。
発売予定日
2023年3月1日
版元
作品社
2.佐藤俊樹『メディアと社会の連環: ルーマンの経験的システム論から』
概要(版元ウェブサイトより)
ニクラス・ルーマンが切り開いた社会の自己産出系論を経験的な社会科学のひとつとして位置づけ、鍛え抜かれた思考をより広い地平へ解き放つ。「社会学の溶解」が問われる現在、新たなルーマン像を「中範囲の理論」として描き出し、社会科学へ回帰させる試み。
著者
佐藤俊樹(サトウ・トシキ)(著/文)
東京大学大学院総合文化研究科教授
発売予定日
2023年3月2日
版元
東京大学出版会
3.ハンナ・アレント『人間の条件』
概要(版元ウェブサイトより)
1957年10月4日、ソヴィエト連邦によるスプートニク1号の打ち上げによって、人類は初めて人工衛星を軌道周回させることに成功した。これは「その重要性において並ぶもののないこの出来事」だったが、「奇妙なことに、湧き起こってきたのは勝利に満ちた喜びではなかった」――翌1958年に英語版が出版された『人間の条件』は、そう始まります。こんな書き出しをもつ哲学書は前代未聞と言えるでしょう。
では、人工衛星の実現が人類にもたらしたのは何だったのか。そのとき人類は「これでようやく「地上という牢獄から人間が解放される第一歩」が踏み出されたという安堵の念」を抱いた、と本書の著者ハンナ・アレント(1906-75年)は言います。確かに、人々は「地上」で十数年前まで激しく戦われていた二度目の世界大戦がもたらした凄惨な状況を鮮明に記憶していたことでしょう。その悲劇を引き起こした原因を、アレントは7年前に大著『全体主義の起源』(1951年)で分析してみせました。今や、それを「人間の生活(生)」という観点から哲学的に考察することを企てたのが、本書『人間の条件』にほかなりません。
科学と技術の進化によって実現された地球からの脱出――それは、アレントから見れば、「地上」の世界からの「飛翔(flight)」であるとともに「逃避(flight)」でもありました。その二重の意味を込めて、アレントは「世界からの疎外(world alianation)」と呼びます。その疎外はいかにして始まり、人間の生(生活)をいかに変えたのか。この問いに答えるために、アレントは人間の生活(生)の重心が「観照的生活(vita contemplativa)」から「活動的生活(vita activa)」に移行したことを明らかにします。その上で「活動的生活」を「労働(labor)」、「仕事(work)」、「行為(action)」の三つに分類し、それらの絡み合いの中から科学と技術が生まれ、進化を遂げるに至る道筋を細やかにたどっていくのです。
本書が書かれてからすでに半世紀以上が過ぎ、科学と技術は当時では想像もできなかったほどの飛躍的な進化を遂げています。AIの登場によって「人間」とは誰なのかが不分明になりつつある現在、「人間の条件」を考えることの重要性と必要性がさらに増していることに異論はないでしょう。長らく待望された本書の新訳を、第一人者による正確にして平明な日本語でお届けできる時がついに訪れました。
著者
ハンナ・アレント(著/文)
1906-75年。ドイツに生まれ、アメリカで活躍した哲学者・政治思想家。主な著書に、本書(1958年)のほか、『全体主義の起源』(1951年)、『革命について』(1963年)など。
訳者
牧野 雅彦(マキノ・マサヒコ)(翻訳)
1955年生まれ。専門は、政治思想史。著書に、『精読 アレント『全体主義の起源』』、『危機の政治学』(以上、講談社選書メチエ)、『アレント『革命について』を読む』(法政大学出版局)ほか。
発売予定日
2023年3月9日
版元
講談社学術文庫
4.ジェイ・ヴァン・バヴェル/ドミニク・J・パッカー『私たちは同調する 「自分らしさ」と集団は いかに影響し合うのか』
概要(版元ウェブサイトより)
これまでに私が見たどの本よりも重要な本。
私たちの行動に対するトライバリズム(部族主義)の影響を評価し、私たちの力を「破壊的なもの」から「建設的なもの」に変える方法を特定している。
――ロバート・チャルディーニ(『影響力の武器』の著者)
本書は、アイデンティティの科学への魅力的な旅だ。
なぜ人がカルトに参加したり、無意識に同調したりするのか、その理由を理解したいなら、あるいは、より良い選択を導き、優れたチームを構築したいと思うなら、本書は必読だ。実用的かつ面白い、そして何より人間の行動を知るガイドとしても重要な本。
――チャールズ・デュヒッグ(『習慣の力』の著者)
著者
ジェイ・ヴァン・バヴェル(著/文)
ニューヨーク大学の心理学・神経科学准教授。ニューロンから社会的ネットワークにおよぶ、潜在的なバイアス、集団のアイデンティティ、チームのパフォーマンス、意思決定、公衆衛生における心理学・神経科学を研究している。
ドミニク・J・パッカー(著/文)
リーハイ大学(ペンシルベニア州ベスレヘム)の心理学教授。人々のアイデンティティが同調や異論、人種差別や年齢差別、連帯、健康、リーダーシップにどのような影響を与えるかを研究している。家族、愛犬のビスケットとペンシルベニア州東部に住む。
訳者
渡邊 真里(ワタナベ・マリ)(翻訳)
翻訳者。埼玉県出身。法政大学文学部卒業。ソフトウェア開発会社、翻訳会社に勤務後、独立。訳書に『恐竜と古代の生物図鑑』『アンディ・ウォーホルをさがせ!』『生物の進化大図鑑』『WOMEN 世界を変えた偉大な女性たち』『CHOCOLATE チョコレートの歴史、カカオ豆の種類、味わい方とそのレシピ』など。
発売予定日
2023年03月13日
版元
すばる舎
5.ルース・ベン=ギアット『新しい権威主義の時代 上:ストロングマンはいかにして民主主義を破壊するか』
概要(版元ウェブサイトより)
ムッソリーニ、ヒトラー、フランコ、カダフィ、そしてプーチン、トランプへ。強権的な国家元首「ストロングマン」はどのように現れ、権威主義化を推し進めたのか。そのプロパガンダ、「男らしさ」の政治的利用とは。
著者
ルース・ベン=ギアット(著/文)
訳者
小林朋則(翻訳)
翻訳家。筑波大学人文学類卒。主な訳書に、フェンター『ドキュメント 世界の傭兵最前線』(原書房)、マッキンタイアー『キム・フィルビー かくも親密な裏切り』(中央公論新社)、アームストロング『イスラームの歴史』(中公新書)などがある。
発売予定日
2023年3月14日
版元
原書房
6.ハーン小路恭子『アメリカン・クライシス──危機の時代の物語のかたち』
概要(版元ウェブサイトより)
分断のシステムに抗い続ける物語はどんな〈かたち〉をしている?
人種、ジェンダー、階級などのアイデンティティの諸相が交差する中で生まれ、醸成されてきた〈アメリカ的危機〉の感覚がフィクションや視覚文化の中でいかに具現化されているのかを明らかにしていく──。
著者
ハーン小路恭子(ハーン・ショウジ・キョウコ)(著/文)
専修大学国際コミュニケーション学部准教授。専門分野は20世紀以降のアメリカ文学・文化で、小説やポップカルチャーにおける危機意識と情動のはたらきに関心を持つ。訳書にレベッカ・ソルニット『説教したがる男たち』『わたしたちが沈黙させられるいくつかの問い』(以上、左右社)、レベッカ・ソルニット『オーウェルの薔薇』(共訳、岩波書店)。
発売予定日
2023年3月17日
版元
松柏社
7.林香里/田中東子『ジェンダーで学ぶメディア論』
概要(版元ウェブサイトより)
ジェンダー概念が切り開く、これからのメディア論!
デジタル化と多様化が進むメディア。
SNSを介したフェイクニュースやヘイトスピーチの広がり。
それでもスマホを手放せない私たち。
メディアと社会の今をとらえるとき、「ジェンダー」は最適なレンズとなる。
メディア論の基礎をジェンダーの視点から学ぶ、新しい入門書。
[目次]
序章 ジェンダーの視点からメディア論を学ぶ(田中東子)
第Ⅰ部 メディアの思想とジェンダー
1 表現の自由――なぜフェミニズムの議論は表現の自由と緊張関係を持つのか(小宮友根)
2 メディアと公共性――「公共性」未満を押し付けられてきた女性たち(林 香里)
3 メディアと表象の権力――日常を通じたジェンダーの生産(田中東子)
第Ⅱ部 インターネット空間とジェンダー
4 SNSと政治――デジタル時代の民主主義(李 美淑)
5 巨大IT産業――テクノロジーに潜むジェンダー・バイアス(阿部 潔)
6 消費文化とブランド化――ジェンダーを再階層化するランク社会(田中東子)
第Ⅲ部 マスメディア、ジャーナリズムとジェンダー
7 マスメディア――新聞社・放送局の歴史に見るオトコ(会社)同士の絆(北出真紀恵)
8 ニュースとは――報道が描く女性像(四方由美)
9 メディアを使う――オーディエンス論から考えるジェンダー・ステレオタイプの影響(有馬明恵)
第Ⅳ部 メディア文化とジェンダー
10 サブカルチャー論――女性の抵抗文化とエンパワメントの循環(川端浩平)
11 ファンカルチャー論――韓流ブームにみる女性たちのエンパワメント(吉光正絵)
12 セクシュアリティとメディア――表象と性をめぐる規範(堀あきこ)
13 エスニシティとメディア――ジェンダーとエスニシティが交わる「インターセクショナリティ」から考える(林 怡蕿)
終章 情報化社会とジェンダーの未来(林 香里)
著者
林 香里(編集)
東京大学大学院情報学環教授。専門はジャーナリズム・メディア研究。
主著:『メディア不信──何が問われているのか』(岩波書店、2017年)、『〈オンナ・コドモ〉のジャーナリズム──ケアの倫理とともに』(岩波書店、2011年)、『テレビ番組制作会社のリアリティ──つくり手たちの声と放送の現在』(共編著、大月書店、2022年)、『足をどかしてくれませんか。──メディアは女たちの声を届けているか』(編著、亜紀書房、2019 年)
田中 東子(編集)
東京大学大学院情報学環教授。専門はメディア文化論、カルチュラル・スタディーズ、フェミニズム。
主著:『メディア文化とジェンダーの政治学──第三波フェミニズムの視点から』(世界思想社、2012年)、『ガールズ・メディア・スタディーズ』(編著、北樹出版、2021年)、『いいね!ボタンを押す前に──ジェンダーから見るネット空間とメディア』(共著、亜紀書房、2023年)、『フェミニズムとレジリエンスの政治──ジェンダー、メディア、そして福祉の終焉』(マクロビー著、共訳、青土社、2022年)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(共編著、ナカニシヤ出版、2017 年)
発売予定日
2023年3月20日
版元
世界思想社
8.デイヴィッド・J・チャーマーズ『リアリティ+(プラス)上 バーチャル世界をめぐる哲学の挑戦』
概要(版元ウェブサイトより)
この世界は本物か? 現代の代表的哲学者によるテクノロジーと「心の哲学」探求の最先端
私たちがいるこの世界は本物なのだろうか? それが「確か」だとなぜわかるのか?
テクノロジーが急速な発展を遂げるなか、古くて新しい哲学的難問があらためて問い直されている――
現実(リアリティ)とは何か、どのようにしてそれを知ることができるのか。「シミュレーション仮説」「可能世界」「水槽の中の脳」など、さまざまな思考実験を通じ、見えてくるものとは。
現代哲学の第一人者チャーマーズが、哲学とテクノロジーを大胆に融合させ、新しい現実(リアリティ)、新しい世界観を提示する。
著者
デイヴィッド・J・チャーマーズ(著/文)
1966年オーストラリア、シドニー生まれ。哲学者および認知科学者。ニューヨーク大学哲学教授、同大学の心・脳・意識センター共同ディレクター。アデレード大学で数学とコンピュータサイエンスを学ぶ。オックスフォード大学でローズ奨学生として数学を専攻後、インディアナ大学で哲学・認知科学のPh.D.を取得。ワシントン大学マクドネル特別研究員(哲学・神経科学・心理学)、カリフォルニア大学教授(哲学)、アリゾナ大学教授(哲学)、同大学意識研究センターのアソシエイトディレクターなどを歴任。専門は心の哲学、認識論、言語哲学、形而上学。2015年ジャン・ニコ賞受賞。著書に『意識する心――脳と精神の根本理論を求めて』(白揚社)、『意識の諸相』(春秋社)など。
訳者
高橋 則明 (タカハシ ノリアキ)(翻訳)
翻訳家。立教大学法学部卒。訳書にジョン・ロビンズ『100歳まで元気に生きる! 』(アスペクト)、クリス・アンダーソン『フリー』、ケン・シーガル『Think Simple』 (以上、NHK出版)など。
発売予定日
2023年3月25日
版元
NHK出版
9.永冨真梨/忠聡太/日高良祐『クリティカル・ワード ポピュラー音楽』
概要(版元ウェブサイトより)
近年、学術的な研究領域としての地位を確立しつつある「ポピュラー音楽」研究に関する基礎的な知識を解説しつつ、最新の動向を初学者にも分かりやすく紹介した本邦初の入門書。
本書は3部構成になっており、「第1部 基礎編」では、ポピュラー音楽研究の基底を支える概念として8つを取り上げ、それぞれのキーワードからポピュラー音楽を概観する。
「第2部 事例編」では、ポピュラー音楽研究のなかでも比較的蓄積の多いトピックを照射する。各項目はそれぞれの学術的議論を概観した上で、ポピュラー音楽研究全体、そして、他分野と横断・接続し、新しい学術領域を開拓する、発展的な学術的問いも示唆する。
「第3部 拡張編」では、近年の音楽文化を領域横断的に語る上で欠かせないキーワードを掲げて、ポピュラー音楽それ自体とそのコンテクストを扱ってきた従来の研究から一歩外に踏み出し、新鮮な空気を吸うための論考を集めた。
これまで日本語で読むことのできなかった重要トピックや論点も多数収録し、研究者や学生だけでなく、音楽を「分析したい人」、「語りたい人」にとっての手引きとしても有用な一冊となっている。
著者
永冨真梨(ナガトミ・マリ)(編集)
関西大学社会学部メディア専攻助教。専門はアメリカ文化史・ポピュラー音楽・越境。共著に『ポップ・ミュージックを語る10の視点』(アルテスパブリッシング、2020)、論文に「「黒い」音と「白い」音を再考する──「南部の音」を創った『ニューミュージック・マガジン』の記事を事例として」(『ポピュラー音楽研究』二四巻、2021)などがある。京都のカントリー音楽ライブハウス、ケニーズにて永冨研二とテネシーファイブとの毎週土曜日のライブを主軸に、現在でも歌手活動と音楽制作を行う。
忠聡太(チュウ・ソウタ)(編集)
福岡女学院大学人文学部メディア・コミュニケーション学科専任講師。専門は近現代文化史、ポピュラー音楽研究。共著に『アフターミュージッキング──実践する音楽』(東京藝術大学出版会、2017)、『私たちは洋楽とどう向き合ってきたのか――日本ポピュラー音楽の洋楽受容史』(花伝社、2019)などがある。素朴な再生産技術を駆使したワークショップなどの実践にも取り組む。
日高良祐(ヒダカ・リョウスケ)(編集)
東京都立大学システムデザイン学部インダストリアルアート学科助教。専門はメディア研究、ポピュラー音楽研究。共著に『ポストメディア・セオリーズ――メディア研究の新展開』(ミネルヴァ書房、2021)、『技術と文化のメディア論』(ナカニシヤ出版、2021)などがある。
発売予定日
2023年03月25日
版元
フィルムアート社
10.萩原広道ほか『〈京大発〉専門分野の越え方 対話から生まれる学際の探求』
概要(版元ウェブサイトより)
異分野の人と話すだけで、学際的といえるのか。大学院生が教育活動に取り組む意義とは。若手研究者たちが、直面した問いに迫る!
[目次]
序章 学際性と共同性について考える(萩原広道)
第1章 「総人のミカタ」とは(須田智晴)
第2章 「研究を語る」と総人のミカタ(高橋由典)
第1部 「学際性」を育て合う
第3章 専門分野の底流にあるものとしての〈学際〉(萩原広道)
第4章 総人のミカタは専門性の深化に寄与するか(村上絢一)
第5章 シンポジウム1:「学際性」を育て合う(磯部洋明・高梨克也・佐野泰之+萩原広道・真鍋公希)
第6章 自然科学者が見た学際的な研究と教育(磯部洋明)
第7章 「他者の関心に関心を持つ」ということ(高梨克也)
第8章 学際性とは何か? 「学際諸島」から抜け出すために(佐野泰之)
第2部 「共同性」を育て合う
第9章 学際教育のなかの「地図作成」と,その制度化をめぐって(谷川嘉浩)
第10章 学際的コミュニティの実践と課題 学際による凝集性と制度との関係(杉谷和哉)
第11章 シンポジウム2:共同性を育て合う(大山牧子・成瀬尚志・朱喜哲+谷川嘉浩・杉谷和哉)
第12章 学者養成機能としての「総人のミカタ」(大山牧子)
第13章 ソーシャルアクションとしての総人のミカタ(成瀬尚志)
第14章 「探求の共同体」を現出させるために:リチャード・ローティのアカデミア論における「関心」概念を検討する(朱喜哲)
終章 「総人のミカタ」とは何だったのか(真鍋公希)
著者
萩原 広道(ハギハラ・ヒロミチ)(編集)
東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構 特別研究員/日本学術振興会 特別研究員PD
専門分野:発達科学,作業療法学
佐野 泰之(サノ・ヤスユキ)(編集)
立命館大学文学部 非常勤講師/日本学術振興会 特別研究員PD
専門分野:哲学・倫理学
杉谷 和哉(スギタニ・カズヤ)(編集)
岩手県立大学総合政策学部 講師
専門分野:公共政策学
須田 智晴(スダ・トモハル)(編集)
慶應義塾大学理工学部 訪問研究員/日本学術振興会特別研究員PD
専門分野:応用数学・力学系
谷川 嘉浩(タニガワ・ヨシヒロ)(編集)
京都市立芸術大学美術学部・大学院美術研究科デザイン科 プロダクト・デザイン専攻 特任講師
専門分野:哲学・観光学
真鍋 公希(マナベ・コウキ)(編集)
関西国際大学社会学部 講師
専門分野:社会学
三升 寛人(ミマス・ヒロト)(編集)
会社員(執筆時:京都大学大学院人間・環境学研究科 共生人間学専攻修士課程2回生)
専門分野:分析哲学
発売予定日
2023年3月31日
版元
ナカニシヤ出版
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■バックナンバー:
「心」はひとつの「発明」である。科学と哲学、文学から「心」と「意識」の現在をひもとく|下西風澄