「ジェンダーレス」はいかにジェンダー化するのか?──もののデザインをジェンダーから考える|西條玲奈
男女間における区別や性差の境界線をなくしたり、男らしさ・女らしさの概念を取り払おうとしたりする考え方を指す「ジェンダーレス」。髪型や服装、言葉遣い、家庭内での役割、職業選択、自己理解……さまざまな場面に見られるこの考え方は、現代のものづくりやサービス開発においても重要性を増していると言えるでしょう。
例えば、2019年にはアップルの「Siri」やアマゾンの「Alexa」の初期設定で、女性の音声がAIアシスタントに使われていることが性差別的偏見を助長すると指摘されています。この事例は、私たちが意図せず性差別的な偏見を製品に反映させてしまう可能性があることを示しています。
しかし、「ジェンダーレス」なデザインを目指したとしても、既存のジェンダー規範の相対化に必ずしもつながらない場合がある──そう指摘するのが、フェミニスト哲学やロボット倫理学などを研究する東京電機大学工学部人間科学系列助教の西條玲奈さんです。それどころか、性別についての別種のステレオタイプを強化してしまう可能性すらある、と西條さんは言います。
「ジェンダーレス」なデザインは、性別についての暗黙の前提を見直す問いかけを、いかにして社会に提示できるのでしょうか。本記事では、「ジェンダーレス」をめぐる論点や課題の現在地について、西條さんに論じていただきました。
西條玲奈(さいじょう・れいな)
東京電機大学工学部助教。専門は分析哲学。分析形而上学における数的同一性の議論を背景に、人工物の存在論、フェミニスト哲学、ロボット倫理学などの研究に従事してきました。最近はトランスジェンダー哲学とフェミニスト哲学の接続、ジェンダーアイデンティティの通時的変化、ソーシャルロボットと人の親密さの倫理といったテーマに関心があります。共著に『クリティカル・ワード ファッションスタディーズ』(蘆田裕史・藤嶋陽子・宮脇千絵=編著、フィルムアート社、2022)、論考に「どのように「女性」は定義されるべきなのか」(『現代思想』50(5) 、2022)、「人工物がジェンダーをもつとはどのようなことなのか 」(『立命館大学人文科学研究所紀要』 120、2019)など。
1. ジェンダーレスとジェンダー平等
いまの日本社会では、性差別に関するさまざまな課題が残されている。たとえば、社会の意思決定の場面でシスジェンダーの異性愛者男性の議員ばかりが場を占め、女性や性的マイノリティが少ないことで生じる暗黙の偏りが問題視されることがある。その解消のためにたとえば指導的地位にある女性の割合を3割程度に増やすことを目指した政策目標が立てられている(注1)。こうした実践は性別に基づく差別を是正するジェンダー平等の理念に則ったものだろう。
こうした問題意識をフェミニズムの観点から述べるなら「男性は支配的で優位な立場にあるべき・女性は保護の対象となる従属的な立場にあるべきだ」という価値観に基づく、社会制度や男らしさ・女らしさの規範、いわゆる家父長制への批判ととらえてもよいかもしれない。
また他の性差別の事例として、男性向けと女性向けとに二分された学校の制服や就職活動時のスタイルや履歴書にある「男女」二択の性別欄をあげることができる。トランスジェンダーやノンバイナリー(注2)の人たちがこうした制度のせいで就労や教育の機会を奪われてしまうからだ。生まれた時の外性器に基づいて人に女性か男性かを割りあて、それを固定化する男女二分制は制度としても慣習としていまも根強く残っている。
ジェンダーレスなデザインはいま述べたようなジェンダー平等の実現、いいかえると性差別の是正という目標と無関係ではない。
「ジェンダーレス」という言葉は、日本ではファッションのスタイルを表す言葉として2010年代に使用されはじめたようである(注3)。文字通りには「性別がない」という意味の言葉だが、おおむね「性別にとらわれないファッションアイテムや装いのスタイル」という意味と言ってよさそうだ。「性別とらわれない」とは、たとえば女性が社会で期待される「女らしさ」からはみ出すという意味でも使われるし、ブラジャーや生理用ショーツのように主に女性向けとされていたアイテムを、メーカーがそれ以外の性別の人をターゲットに作るケースが含まれることもある。
社会が人を男女という二つの性別に分類すること、そして社会がそれぞれ性別によせる期待のことを、ここではジェンダー規範と呼ぶことにしよう。ジェンダーレスなデザインは個人やものが社会のジェンダー規範から外れて存在することを示すことができる。すると、それは社会の「当たり前」とされてきた慣習の変化につながるかもしれない。
ここで変化の対象となるジェンダー規範が男性優位社会の維持強化に結びつくものならば、ジェンダーレスなデザインは家父長制への批判につながるという意味でフェミニズム的なデザインといってだろう。あるデザインがジェンダーレスとよばれるのは、ひとつに今ある社会のジェンダー規範から外れている場合である。そしてその結果それはジェンダー平等の肯定につながる可能性がある。
このように「ジェンダーレス」を理解してよいとすれば、実は「ジェンダーレス」という言い方は誤解を招くものだ。なぜならジェンダー規範から外れることが意味をなすためには、「男性はフォーマルな場で髪を短くすべき」「女性は化粧をすべき」といったジェンダー規範が社会に存在する必要があるからだ。
ジェンダーレスな事案とは性別と無関係ではなく、むしろ男女分けされた行動や事物への理解を踏まえた上で成り立つ。そのことを具体的なもののデザインをもとに考えていこう。
2.ジェンダーレスの実践──身体とファッションの観点から
性別による区別が日常的に行われている人工物の例としてここではファッションを取り上げたい。生活する上で服を身につけない人はほとんどいないくらい身近なものであり、ジェンダーレスという形容がよくされるのもファッションの文脈だからだ。ここではスニーカーやシャツなど人が身につける個々の事物を指すときには「アイテム」という表現を、人がヘアメイクや化粧を含めトップスやボトムス、靴などのアイテムの組み合わせ全体の装いを「スタイル」と呼ぶことにしたい。また単に「ファッション」という時はアイテムとスタイル両方を意味するものとしよう。
日本語圏で「ジェンダーレスなファッション」と言われる場合は、「ジェンダーの区別を設けずに全ての性別の人に向ける」という意味や「女らしさや男らしさといったジェンダー規範から外れたデザイン」という意味で使われている。性別で分類せずにサイズ違いのみで展開するサンダルは前者の例だろうし、現代では「女性的」とされているウエストをしぼったシルエットや淡い色合いをした男性服をデザインすることは後者の例になるだろう。ここで仮にジェンダーレスと呼ばれるデザインを、(1)ジェンダー記号回避タイプと(2)ジェンダー記号混在タイプの二種類に分類し、それぞれの特徴を考えてみたい。
(1)ジェンダー記号回避タイプ
ジェンダー記号回避タイプとは、「女性的」「男性的」というサインになる特徴をできるかぎり避けてジェンダーレス化をはかるデザインのことだ。たとえば生理用ショーツは商品自体が「女性向け」に分類されやすい。そのデザインではレースやフリルなどの装飾を使わなければ女性の記号になる要素をさらに加えなくてすむ。「女らしい」「男らしい」とされる特徴を取り除くことで、消費者の性別を特定していない製品というメッセージを伝えやすく、さまざまな人が手に取りやすいものになる効果が見込めるかもしれない。
また、ジャケットやシャツの場合なら前ボタンを使わずにジッパーを使ったり、前開きにならないデザインを選ぶといった場合も考えられる。これらは前ボタンを左右どちらにつけるかで「女性向け」「男性向け」の一方に分類される記号となってしまうからだ。これは特定のアイテムのデザインだけでなく個人のスタイルにもあてはまる。ウエストのくびれや乳房など女性を表す記号になりやすい体の特徴を補正し、ヒゲや刈り上げなど男性の記号となりやすい特徴を消して、固定的な性別に分類されづらくするといった場合だ。
さらに衣服のブランドがアイテムを「ウィメンズ」「メンズ」で二分せずにサイズの違いだけ区分する場合も、ものを性別で分類しないという点でジェンダー記号回避型に含めてよいだろう。
(2)ジェンダー記号混在タイプ
これに対してジェンダー記号混在タイプなデザインとは、「女性向け」「男性向け」とされる記号を組み合わせることで、一見してどの性別向けであるかを曖昧にするものだ。もともと女性向けとされてきた化粧品やスカートを男性向けとして販売するといったものが考えられる。要するに男性らしくない男性向け、女性らしくない女性向けのアイテムを作ることだ。また個人が「女らしい」「男らしい」アイテムを組み合わせたスタイルを作り上げるケースもこちらに含まれる。リーゼントの髪型にコルセットとスカートを組み合わせるといったものだ。
こちらは女性的、男性的を表す記号となる特徴を回避するのではなく、それが持つ意味合いを読み替えるような実践と言ってもよいかもしれない。そのためジェンダー記号混在タイプは、回避タイプ以上に「ジェンダーレス」という言葉で表現することが不適切かもしれない。身体の特徴であれ、アイテムのデザインであれ、何かが特定のジェンダーを表す作用じたいを利用したデザインだからである。
こうしたデザインは、意図的であれ結果的にそうなったのであれ、「女らしさ」「男らしさ」や「人は男女どちらかに固定して分類される」といった社会のジェンダー規範から外れたものになりやすい。どちらのタイプのデザインも「どの性別に向けられたのか」を曖昧にした設計になっているからである。
3.「ジェンダーレスになりそこねた」デザイン
前述した二つのタイプは、どちらを実践するにしても社会やコミュニティが何を女性的、男性的と受け入れているのかを理解する必要がある。同じ特徴でも時代や場所によってどの性別を表す記号として作用しているのか変化する場合もあるし、社会のさまざまな場面で起こる男女の二分化の慣習に注意を払わないと意図しないかたちで既存のジェンダー規範に従ってジェンダー化されることも起きてしまう。いってみれば「ジェンダーレスになりそこねた」デザインになりかねない。
もう少し具体的に、ジェンダーレスになりそこねたデザインとして架空の事例をあげてみよう。
ジェンダーレスなアイテムとしてノンバイナリーフラッグをモチーフにしたTシャツを製作した場面を考えて欲しい。製作会社は売り上げの一部を国内の性的マイノリティ支援組織に寄付することを決めている。Tシャツは原則として性別に関係なく身につけられるアイテムであり、ノンバイナリーフラッグの黄色、白、紫、黒という四色のボーダーは女性や男性を排他的に意味することを拒絶する記号になるという意味で、ジェンダーレスと呼ぶにふさわしそうだ。多様な体格の人がいることを考慮して、XSからLLまで5種類のサイズを展開した。できあがったTシャツを製作者たちはオンラインショッピングのプラットフォームで販売することに決定する。
問題は販売の場面で起きてしまう。オンラインショップのプラットフォームの設計上、XSからMまでは「レディース」の検索結果に、MからLLは「メンズ」の検索結果に表示されてしまったのだ。ジェンダーレスをコンセプトに設計したアイテムが「体の大きさによって男女を区別する」「体が大きければ男性、小さければ女性」というジェンダー規範に従ってジェンダー化された事例といえるだろう。実店舗でも衣服の売り場は女性向けと男性向けに二分された空間設計は少なからず存在する。消費者目線ではそうした社会の男女二分制に抵抗する態度を表現できるアイテムを身につけたいと思っても、購入のプロセスで疎外感を持つことになりかねない。
この架空の事例がジェンダーレスなデザインとして失敗だと言えるのは、人を男女に二分する制度への抵抗を表現したデザインであるのに、性別の二分法に基づくシステムに従った販売になってしまったからだ。こうした失敗を避けるためには、デザインの素材の採取から製造、流通、消費者の手に渡り廃棄されるまでのライフサイクル全ての段階で、バイナリーな制度の枠組みに落とし込まれていないか評価する手続きが必要だろう。
ここまでファッションを事例にジェンダーレスなデザインの特徴をまとめ、ジェンダー規範の相対化につながる可能性があることを指摘した。ただし、典型的に女性的または男性的な装いをすることが常にジェンダー規範の維持につながるわけではないし、「ジェンダーレス」な装いが常にジェンダー平等に貢献するわけでもない。最後に、ジェンダーレスなデザインが実際はジェンダー化してしまう問題があることをとりあげたい。
4.ジェンダーレスのジェンダー化問題
ジェンダーレスという言葉は強く社会の性別規範と強く結びついている以上、現実のデザインに「ジェンダーレス」という表現を当てはめることは誤解を生みやすい。逆にそこに働くジェンダー化の作用を見えづらくしてしまうリスクもある。ここでは、デザインの具体例をファッション以外にも広げた上で、これらの問題を指摘したい。
(1)ジェンダー記号回避型デザインが、特定のジェンダーを表してしまう場合
最初の問題は、ジェンダーをあらわす記号を避けた結果、かえって特定のジェンダーのみを表すことになってしまうものだ。たとえば、公共トイレで男女別に仕切られた空間を表示するときの人間を表すピクトグラムを思い出してほしい。人を表すピクトグラム自体はこれといって性別にかかわりなくあらゆる人を表す記号であるように思える。
しかし、女性向け空間を表すピクトグラムには女性を表す記号、たとえばスカートや長髪といった特徴が追加されることがある。一般に、「標準的」とされる人のピクトグラムが表すのは男性、それに女性を表す記号を加えて女性向け空間であることを表すのであって、その反対ではない。つまり、「標準的」とされる人のピクトグラムが女性を表し、男子トイレを表すのに男性のジェンダー記号を付け加えて区別するケースは意識的に設計しなければ起こりづらい。日本語の漢字表現でも「医師」や「俳優」といえば第一に男性を指し、女性の場合のみ「女医」「女優」と性別がはっきりわかる文字を使うケースが類比的な例だろう。
もし「人といえば第一に男性を指し、女性はあくまで二の次の存在」という前提が広く行きわたっている場所で、ジェンダー記号回避型のデザインのものを流通させると、固定的に「男性向け」ものだと受け取られるリスクがある。同様に、ファッションや家事のようにそれ自体が女性にむすびつけられやすいものだと、ジェンダー記号を回避し尽くした結果分野の特性から「女性向け」と受け取られてしまいステレオタイプな女性のイメージを肯定するデザインになるかもしれない。
(2)性別を曖昧にするだけで、既存のステレオタイプの相対化にはつながらない場合
次に言及したい問題は、「ジェンダーレス」なデザインを目指した結果、性別についての別のステレオタイプ化につながってしまうリスクだ。たとえば「女性は人をサポートする役割をになうもの」というステレオタイプを相対化するために、スマートスピーカーのアシスタントソフトウェアの人工音声のジェンダーをあいまいにする、顧客対応用のタッチパネルに表示される人間的なアバターの性別を男女どちらにも特定できないようなデザインにする、といったケースを考えてみよう。一見するとどちらも、女性と結びつかないデザインにしているので、うまく女性のステレオタイプを避けているといえそうだ。
だが、こうしたデザインは必ずしも「特定の性別を表さない」デザインとして成功するとは限らない。この場合の性別が曖昧なデザインとは、その音声やアバターを女性的と受け取る人と男性的と受け取る人の割合が同程度であることを意味するだけかもしれないからだ。女性でも男性でもない別の性別のカテゴリーを想定する人がユーザーのうちあくまで少数派にすぎないとしたらどうだろうか。その半数近くが性別の曖昧なアシスタントソフトウェアの音声を女性的と受け取るとしたなら、そのデザインは「女性は人をサポートする役割をになうもの」というステレオタイプ化の事例になりこそすれ相対化につながるものとは言い難い。こうした事態は、人の音声や外見をもとに直ちに男女のどちらかに分類して受けとる慣習が根強い社会やコミュニティ、つまりジェンダー規範の強い環境であればあるほど生じやすいだろう。
(3)「ジェンダーレス」なデザインが、ノンバイナリーに対する画一的なステレオタイプを作り出す場合
さらに、そのデザインが仮に「男性でも女性でもない」性別を表すものとして受け取られたからといってステレオタイプ化が回避できるわけでもない。もし人の性別が「男性」「女性」「それ以外」という三つのカテゴリーでとらえられている場合、典型的な男女のカテゴリーから外れた位置にありたい人の外見や音声の特徴や社会的役割の典型例を作ってしまうリスクがある。
単に「男女の固定的なカテゴリーの外にありたい」というだけなら、その人のジェンダーアイデンティや服装や身体的特徴などのジェンダー表現が「ジェンダーレス」であるとは限らない。ノンバイナリーとは「男でも女でもない」アイデンティティだけを意味するのではなく、女性と男性の両方のアイデンティティをもつ人もいれば、そのときどきによって女性の感覚が強くなる人もいる(注4)。その装いも典型的に女性的または男性的なファッションを好むケースもあり、ノンバイナリーであるからジェンダー記号回避型または混在型の外見をするわけではない。
このように現実のジェンダーの在り方は多様であるにもかかわらず、「男女どちらでもない」特徴が結果的に、ノンバイナリーやXジェンダー、ジェンダークィアのアイデンティティに紐づいてしまう可能性がある。先にあげた「ジェンダーレスな人工音声」を備えたスマートスピーカーを例にあげよう。「この音声は男女どちらでもないのだから、男女のどちらにもあてはまらないノンバイナリーの声とはこのようなもののはずだ」という必ずしも正しくはないパターン認識を聞き手が作り出してしまう可能性がある。こうしたパターンが作られると、逆にノンバイナリーのように男女一方にだけ当てはまらない人ならば「男性か女性かわからない話し方をする人」という先入見につながりかねない。「ジェンダーレス」なデザインがノンバイナリーに対する画一的なステレオタイプを作るリスクと言い換えてもよいだろう。
おわりに
これまでの話をまとめよう。たしかに「ジェンダーレスなデザイン」はジェンダー平等を目指す社会課題の解決につながる可能性をもつものだ。社会で前提される女らしさや男らしさの記号を回避したり組み合わせることで、それ自体は典型的には男性向けとも女性向けとも思われないかもしれない。だが、それが使われる社会や環境によって、作り手が意図しなかったところでジェンダー化を被ってしまうこともある。それは販売の場面かもしれないし消費者たちの使用法の問題かもしれない。
反対に保守的なジェンダー観のもとで作られたデザインを、個人が社会規範から外れたかたちで利用することもある。この場合はむしろジェンダーレスでないデザインのものが流通しているからこそ実現するともいえる。
もしも「ジェンダーレス」をコンセプトにジェンダー平等の価値を体現しようとするなら、どのような不平等の是正をどんなコミュニティに向けて提案したいかを明らかにし、社会でなにがどんな文脈で女性的、男性的と受け取られるか事前に確認、調査が必要になるだろう。そしてそれは、ひとりひとりが抱えている、性別についての暗黙の前提を見直すことの必要性を問いかけるはずである。
注釈
(注1)内閣府男女共同参画局(2020)『第5次男女共同参画基本計画』 (https://www.gender.go.jp/about_danjo/basic_plans/5th/index.html (https://www.gender.go.jp/about_danjo/basic_plans/5th/index.html)) 2023年11月27日アクセス.
(注2)「ノンバイナリー」という言葉をここでは、男女のいずれかに固定的に分類される枠組みにはあてはまらない自己の感覚をもつ人を指すアンブレラタームとして用いる。ただしこれはアイデンティティとしてジェンダークィアやジェンダーフルイド、Xジェンダーなどさまざまな表現が使われることを無視するものではない。
(注3)Googleトレンドの検索語「ジェンダーレス」の件数の推移による。https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=all&geo=JP&q=%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%B9&hl=ja (https://trends.google.co.jp/trends/explore?date=all&geo=JP&q=%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%82%B9&hl=ja) 2023年11月27日アクセス.
(注4)ノンバイナリーである個人の語りとしてマイカ・ラジャノフ +スコット・ドウェイン編『ノンバイナリー』(山本晶子訳, 明石書店, 2023年)を参照できる。日本国内では社会学者の竹内今日子による「未規定な性のカテゴリーによる自己定位――Xジェンダーをめぐる語りから」(『社会学論集』2022 年 72 巻 4 号 p. 504-521, https://doi.org/10.4057/jsr.72.504)などがある。
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