8/1〜/全6回。「葬いの文化人類学」by人類学者・金セッピョル【FILTR x De-Silo】
人文・社会科学分野の研究者を伴走支援する「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」第1期の採択者・金セッピョルによるオンライン講座の受講予約がスタート。
人文・社会科学分野の研究者を伴走支援する「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」第1期(以下、AIP)の採択者である、文化人類学者・金セッピョルさん。
このたびデサイロは、オンラインをベースに新しい知を獲得し、共に学ぶ人たちと繋がれるこれからの学校の形を目指すあたらしい学びの空間「FILTR」とコラボレーションし、文化人類学者・金セッピョルさんによる新しいFILTR講座「葬いの文化人類学」を開催します。
参考記事:覆い隠される「死そのもの」に迫るために。文化人類学とアートの協働がひらく地平──人類学者・金セッピョル
■趣旨
あなたはどんな終わりを迎えて、どこで眠りたいですか?
「どう生きるか」という問題に直結するこの問いについて、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。これは他人の死を経験したり、常にどこかで起きている死の報道に接するなかで、自然に思い浮かぶものでもあります。本講座では、このような問いを文化人類学の見地から捉え、私たちの死、そして生を見つめ直すことを目的とします。
簡素で心のこもった葬式をしたい、散骨したい、迷惑をかけたくない‥近年の「終活」ブームでよく聞く話です。しかしよくよく考えてみると、私たちの生がそうであるように、いつ、どこで、どのようなことが起きて死を迎えるようになるかは、誰も予測できません。これは大いに他者の存在に関わる問題でもあります。
それにもかかわらず現代を生きる私たちは常に自分の生をコントロールし、より良い選択をすることを求められます。それが死と葬儀という場面まで及んでいますが、このような考え方は昔からずっとあるわけではなく、また世界共通というわけでもありません。
本講座では様々な時代や地域における死と葬儀、さらに世界各地で生じている非業の死の弔い方をテーマに講義を行い、参加者同士でディスカッションを重ねます。これを通して、いかに死という不確実性を認めながら生きるか、またいかに自分に含まれている他者の存在を認めながら生きるかについて考える場を提供します。
■講座の内容
第1回 日本における死と葬儀の歴史
第2回 現代日本の葬儀事情
第3回 世界の死と葬儀1文化人類学の葬儀研究概観
第4回 世界の死と葬儀2韓国の葬儀
第5回 世界の死と葬儀3非業の死の弔い方から考える
第6回 「死そのもの」から生を見つめる
■講座開催日時(全6回)
8/1, 8, 15,21, 9/5, 9/12
※時間はすべて20:00〜21:30
※ Zoomを利用し、全てオンラインで行います。
■講座の特徴
・初心者向け
・対話型
講師の話を一方的に聞くのではなく、チャットやブレイクアウトルームを使う参加形式で進みます。
■講師について
金 セッピョル
総合地球環境学研究所・客員助教。韓国放送公社(KBS)勤務後、2008年から日本に留学。総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程修了、博士(文学、2016年)。2016年国立民族学博物館・外来研究員を経て2017年から現職。専門は文化人類学、葬送儀礼研究、映像人類学。 主な著作に『葬いとカメラ』(左右社、2021年)、『現代日本における自然葬の民族誌』(刀水書房、2019年)、「自然葬の表象のアリーナから:『We Don't Need a Grave』をめぐる映像人類学的実践」『比較日本文化研究』19(風響社、2019年3月)など。
■受講予約について
本講座の販売は7月13日を予定しております。定員制となっているため、ご興味がある方はぜひ再入荷お知らせにて予約をお願いいたします。
(優先的に講座販売についてお知らせします。)