【2026年5月刊】死の都市、道徳を競う帝国、AI大格差、『スター・ウォーズ』に学ぶ現代の戦争……デサイロが注目したい人文・社会科学の新刊25冊
一般社団法人デサイロは、人文・社会科学分野の研究者と協働し、イノベーション創出や新たなる社会制度の提案を行うアカデミックインキュベーター/シンクタンクとして活動しています。
2026年5月に刊行された人文・社会科学の関連分野の新刊書から、デサイロとして注目したい25冊をピックアップしました。
気になる新刊があれば、読書リストにぜひ加えてみてください。
Information
デサイロがいま注目するテーマやインサイト、最新イベントのお知らせなどを本ニュースレターでお届けしています。ご関心を持っていただいた方は、ぜひ購読してみてください。
1.国際政治における噓と曖昧性
概要(版元ウェブサイトより引用)
互いの言っていることが真実かどうか、究極的には分からないにもかかわらず、なぜコミュニケーションが成立するのか――
本書は、認知心理学の観点から国際関係およびインテリジェンス活動をめぐる先駆的研究を行なってきた著者のデビュー作であり、その数年後に刊行された主著『国際政治における認知と誤認知』と一セットで読まれるべき書である。
本書の特徴は「シグナル」と「インデックス」という二つの概念装置を用いて、第二次世界大戦、ベルリン危機やキューバ・ミサイル危機、当時の渦中のベトナム戦争などについて、外交を中心に政策決定者の言語・身振りなどのロジックを分析していること、しかも、ケーススタディを限定して理論構築を優先し、多角的に描いているので、論旨が明快で理解しやすい。
さらに第8章「核戦略と〈偶然要素にゆだねられた威迫〉」では、本書の基本的考え方が核の時代で通用する点とそうではない点に注意を喚起していて、その「(核)抑止論」は、現在もなお注目すべきであろう。
著者
ロバート・ジャーヴィス(著)
アメリカの国際政治学者。コロンビア大学政治学部教授。第96代アメリカ政治学会会長。認知心理学の観点から国際関係およびインテリジェンス活動をめぐる先駆的研究を行なった。『国際政治における認知と誤認知』(初版 1976、新版2017)は主著として長らく読まれ、戦争はじめ対外政策の決定にかかわる基本文献として各国政府の公式文書にも引用される(阿部大樹訳、 2025)。それと一対で読まれるべき『国際政治における噓と曖昧性』(1970)はデビュー作(阿部大樹訳、2026、ともにみすず書房)。他の邦訳書に『複雑性と国際政治』(ブレーン出版 2008)『核兵器が変えた軍事戦略と国際政治』(芙蓉書房出版 2024)など。
発売日
2026/5/1
版元
みすず書房
2.鈴木大拙
世界の禅を生んだ男
概要(版元ウェブサイトより引用)
仏教はこうして世界を魅了した!
世界に「禅」ブームを巻き起こしたのは、一人の型破りな仏教者だった。西洋と東洋、神秘と伝統――重層的な思想と屈折した生涯を、最新の研究成果と共に描く。
著者
碧海 寿広(著)
武蔵野大学教授。1981年東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、同大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。龍谷大学アジア仏教文化研究センター博士研究員などを経て現職。著書に『近代仏教のなかの真宗』(法藏館、2014年)、『入門 近代仏教思想』(ちくま新書、2016年)、『仏像と日本人』(中公新書、2018年)、『科学化する仏教』(角川選書、2020年)、『考える親鸞』(新潮選書、2021年)、『近代仏教とは何か』(青土社、2024年)、『高楠順次郎』(吉川弘文館、2024年)。共編著に『清沢満之と近代日本』(法藏館、2016年)、『日本仏教と西洋世界』(法藏館、2019年)ほか。共著『宗教と資本主義・国家』(池上彰他共著、KADOKAWA、2018年)ほか。訳書『ダーウィン、仏教、神』(人文書院、2020年)、『禅と日本文化 新訳完全版』(角川ソフィア文庫、鈴木大拙著、2022年)など。
発売日
2026/5/7
版元
筑摩書房
3.バラバラな世界で共に生きる
リチャード・ローティの哲学
概要(版元ウェブサイトより引用)
わかり合えない他者を、敵にしないために。
分断が極まり、「正しさ」がSNSでぶつかり合う社会で、私たちは他者といかに語り合えるか。アメリカの哲学者リチャード・ローティは、共通の基盤なき世界でそれでも人が共に生きる可能性を問い続けた。その哲学から、分極化の時代を生きるための知的作法を鮮やかに引き出す。大好評だった『100分de名著 リチャード・ローティ『偶然性・アイロニー・連帯』』テキストを大幅改稿。死後に注目された「予言」や主著以外の発言にも光を当て、その思想の先進性をいま問いなおす。著者初の新書!
著者
朱 喜哲(著)
哲学者、大阪大学招聘准教授。1985年大阪生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。専門はプラグマティズム言語哲学とその思想史。また研究活動と並行して、企業においてさまざまな行動データを活用したビジネス開発に従事し、ビジネスと哲学・倫理学・社会科学分野の架橋や共同研究の推進にも携わっている。著書に『人類の会話のための哲学』(よはく舎)、『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす』(太郎次郎社エディタス)、『バザールとクラブ』(よはく舎)、『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』(共著、さくら舎)、『世界最先端の研究が教える すごい哲学』(共編著、総合法令出版)、『在野研究ビギナーズ』(共著、明石書店)、『信頼を考える』(共著、勁草書房)、共訳書に『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか』(ロバート・ブランダム著、勁草書房)などがある。
発売日
2026/5/11
版元
NHK出版
4.天下の今日性
世界秩序の実践と想像
概要(版元ウェブサイトより引用)
いま私たちが「世界」と呼んでいるものは、真の世界ではない。それは、主権国家の利害に分断された集合体にすぎない。現行の国際秩序もまた、強国の力学に規定された非世界的な秩序であり、主権国家体制の従属物である国連も真に世界的な利益を代表しえない。
グローバル化により相互依存が不可逆的なまでに深化した今日の世界に必要なのは、世界を一つの政治主体として成立させる原理、すなわち〈天下システム〉である。そこでは、近代政治的な友敵区分を超えて、〈天下〉——“天の下のすべて”を包摂する秩序が志向される。最優先とされるのは、最大利益の追求ではなく〈関係〉の持続可能性であり、破局の回避こそが合理性の基準となる。合理性そのものを組み替えるこの視点に、本書の独自性が示される。
人新世的危機の時代に、人類文明の破綻を回避する普遍的秩序を問う。世界を真に世界たらしめる条件を探る、中国からの哲学。
著者
趙 汀陽(著)
1961年、中国広東省生まれ。哲学者。中国社会科学院哲学研究所研究員、中国社会科学院大学哲学院教授。著書に『論可能生活』(1994)、『天下体系:世界制度哲学導論』(2005)、『壊世界研究:作為第一哲学的政治哲学』(2009)、『第一哲学的支点』(2013)、『天下的当代性:世界秩序的実践与想像』(2016)、『恵此中国』(2016)、『四種分叉』(2017)などがあり、『天下的当代性』はフランス語、ドイツ語、英語、韓国語、日本語に翻訳されている。そのほか、レジス・ドゥブレとの往復書簡『両面之詞:関於革命問題的通信』/ « Du ciel à la terre: La Chine et l’Occident »(2014)、アラン・ル・ピションとの共著『一神論的影子:哲学家与人類学家的通信』(2019)などがある。
発売日
2026/5/11
版元
みすず書房
5.トンデモ学説をぶった斬ったら比較言語学の入門書になった件
激論十番勝負
概要(版元ウェブサイトより引用)
「その学説、論破させていただきます」
人文系最難関学問の一つ、比較言語学。「終わりゆく学問」の荒涼を、丹念な解説[ガイド]と柔軟な発想[アイディア]で紹介。
・『古事記』を別の言語で読み解くと本当の意味がわかる?
・日本語のルーツは●●語だ?
・すべての言語の源流にある言語は○○だ?
などなど、「トンデモ言語学説」及びさまざまな「トンデモ学説」の根底に流れる問題を一刀両断。「こうだったらよいのにな」という妄想・妄言をひとつずつ丁寧に潰していく真の啓蒙書。
著者
大山 祐亮(著)
1994年、栃木県生まれ。福州外語外貿学院外国語学院准教授。東京大学文学部卒業、同大大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は比較言語学。優秀な若手研究者の論文に贈られる、第13回東京大学南原繁記念出版賞(2022年)を受賞した博士論文が『共通スラヴ語:比較言語学の方法と実践』(東京大学出版会)として刊行されている。その他の著書に『外国語独習法』(講談社現代新書)、『勉強が止まらない!外国語を独学で極める技術』(ディスカバー21)、『古代文字を解読していたら、研究に取り憑かれた話』(共著、ポプラ社)等がある。
発売日
2026/5/12
版元
晶文社
6.キリスト教ナショナリズム
不穏なアメリカの変貌
概要(版元ウェブサイトより引用)
米国を揺るがす「キリスト教ナショナリズム」とは何か?
「宗教化」するトランプ政治。米・イスラエルによるイラン攻撃……。
アメリカは、いま何に突き動かされているのか?
移民・女性・若者へと広がる予想外の浸透。
ヒンドゥー教徒やイスラム教徒までもが支持するという現実――。
宗教学の碩学・森本あんりと、現代アメリカ研究の第一人者・渡辺靖が、建国の理念から現代の混乱まで六章にわたり徹底討議。
神学とフィールドワークという異なる視点が鮮やかに交差し、従来の理解を更新する画期的なアメリカ論を提示する。
信仰・歴史・政治が交錯する大国の内側を読み解く、圧巻の対談!
著者
森本 あんり(著)
1956年、神奈川県生まれ。国際基督教大学(ICU)人文科学科教授。国際基督教大学人文科学科卒。東京神学大学大学院を経て、プリンストン神学大学院博士課程修了。プリンストンやバークレーで客員教授を務める。専攻は神学・宗教学。著書に『アメリカ的理念の身体』(創文社)、『反知性主義』(新潮選書)、『宗教国家アメリカのふしぎな論理』(NHK出版新書)、『異端の時代』(岩波新書)、『キリスト教でたどるアメリカ史』(角川ソフィア文庫)など。
渡辺 靖(著)
1967年生まれ。慶應義塾大学SFC教授。専攻は、文化人類学、文化政策論、アメリカ研究。上智大学外国語学部卒業後、1992年ハーバード大学大学院修了、1997年Ph.D.(社会人類学)取得。2004年、『アフター・アメリカ』でサントリー学芸賞を受賞。著書に『アメリカン・コミュニティ』(新潮選書)、『アメリカン・デモクラシーの逆説』(岩波新書)、『文化と外交』(中公新書)、『アメリカのジレンマ』(NHK出版新書)など。
発売日
2026/5/13
版元
朝日新聞出版
7.ネイチャー・エフェクト
シカゴ大学神経科学者が教える自然と脳の驚異的な関係
概要(版元ウェブサイトより引用)
世界の科学者が大注目
最新科学でわかった「自然のもつ究極の力」
集中力を取り戻せる! ストレスから解放される!
フェイクグリーンを置くだけで脳が変わる!
公園を散歩するだけで成績や生産性が上がる!
近所に木が10本多いだけで若返る!
デザインは直線より曲線、フラクタルやグラデーションが脳に効く!
自然に触れれば幸福度もアップ!
Nature and the Mind: The Science of How Nature Improves Cognitive, Physical, and Social Well-Being、待望の邦訳!
著者
マーク・G・バーマン(著)
環境神経科学の創設者。シカゴ大学環境神経科学研究所の創設者・所長。科学的心理学会(APS、旧アメリカ心理学会)よりジャネット・テイラー・スペンス賞を、またアメリカ心理学会(APA)よりアーリー・キャリア賞を授与される。シカゴ大学心理学部教授・学部長。シカゴ大学計算社会科学マスターズ・プログラム(MACSS)、計算社会科学センター(C3S2)の共同ディレクターも務める。著者の研究は、CNN、NPR、VICE、『ニューヨーカー』『ニューヨーク・タイムズ』『ウォール・ストリート・ジャーナル』『ワシントン・ポスト』『ニューズウィーク』『ナショナルジオグラフィック』『USAトゥデイ』などで紹介されている。
発売日
2026/5/13
版元
東洋経済新報社
8.『スター・ウォーズ』に学ぶ現代の戦争
戦略の逆襲
概要(版元ウェブサイトより引用)
巨大米軍が弱小ゲリラに負けるのはなぜか?
本書はМL・カヴァナーという米陸軍戦略家を務めた退役軍人のアイディアから生まれた。
それは彼が韓国に赴任したときのことだ。最前線師団の運用について、戦争計画を立てようと韓国軍将校と戦略の話をするのだが、どうもかみ合わない。それもそのはず。彼の話す戦略は、米国人の経験――南北戦争だったり、米西戦争だったりする――から生まれたもので、それが基礎知識としてなければ、話がわからないのだ。
「ゲティスバーグの戦いで北軍が大勝したよね。それと同じで……」などと話しても、韓国軍の将校にしてみると、「???」。
彼は悩んだ。
お互いに知っている戦争の物語(彼はそれを「共通の地形」と呼ぶ)がなければ、戦略について話し合うのは非常にむずかしいのだ。
そこで思いついたのが「スター・ウォーズ」シリーズだ。これならば、世界のどこの国の将校でも、知っているはずだ。このシリーズは、銀河帝国とそのエピゴーネンと、反乱軍および新旧の共和国の間の「戦いの物語」である。
幸いなことに、カヴァナーは大変なSFオタクでもあった。その結果、韓国軍とのコミュニケーションは急速に深まったのである。
この経験をもとに、彼は退役後、世界中の軍人、研究者、ジャーナリスト、作家らに呼びかけ、「スター・ウォーズ」シリーズの物語の中から戦略の教訓を読み取るプロジェクトを始めた。それが本書なのである。
ここでは現代の戦略の問題が、「スター・ウォーズ」シリーズの物語を通じて見事に説明されている。たとえば、ウクライナ戦争で使用されるAIやドローンの問題は、グリーバス将軍(四本の腕にライトセーバーを持って戦うサイボーグの将軍)や彼が操るハゲタカ型ドロイドと比較して語られている。大量破壊兵器による抑止力の問題は、あのデス・スターとヒロシマ、ナガサキの原爆を引き合いに論じられる。現実の世界における予防攻撃と先制攻撃の違いは、砂の惑星タトゥイーンでのハン・ソロと賞金稼ぎグリードの撃ち合いを例に説明される。
たしかに、これまでちんぷんかんぷんだったストラテジーの諸問題が、「スター・ウォーズ」シリーズのシーンを使うと、実によくわかる!
元アフガン駐留軍司令官で、本物の勇者であるスタンリー・マクリスタル大将(退役)は、こう語る。「戦略の教訓を、大衆映画、さらにはSFから学ぼうというのは、実に軽薄な考えに思えるかもしれない。しかし、知恵は見つけようとする場所にある。そして、思いがけない場所を探すことを恐れてはいけない。本書は、それを探し始めるのに最適な場所だ」と。
著者
マックス・ブルックス, ジョン・アンブル, ML・カヴァナー, ジェイム・ゲーツ, 奥山 真司, 中谷 寛士(著)
発売日
2026/5/14
版元
文藝春秋
9.ネトフリ好きのためのアメリカ文化講座
概要(版元ウェブサイトより引用)
ネットフリックスとこの本があれば、「アメリカの今」がだいたいわかる
教育、宗教、労働、薬物、思想、刑罰、福祉、戦争......それぞれのテーマごとに、豊富すぎる作品群からとっておきを紹介しつつ、巨大国家の実態に切り込む1冊。
『ストレンジャー・シングス』から『クィア・アイ』まで。流し見では見落としてしまいそうな市民の生活と犯罪の境目、何となくわかったつもりでいる人種と宗教の知られざる現在、成人式や婚活、はたまたペットとの絆について、有名ドラマを中心に大解剖。インターネット時代のアメリカ文化と新常識を、大学教授が9つの視点から読み解く。
著者
波戸岡 景太(著)
1977年生まれ。法政大学文学部英文学科教授。博士(文学)〈慶應義塾大学〉。著書に、『映画原作派のためのアダプテーション入門』(彩流社)、『映画ノベライゼーションの世界』(小鳥遊書房)、『コンテンツ批評に未来はあるか』(水声社)、『スーザン・ソンタグ』(集英社新書)、『ラノベのなかの現代日本』(講談社現代新書)、Thomas Pynchon’s Animal Tales: Fables for Ecocriticism(Lexington Books)など。
発売日
2026/5/15
版元
Rittor Music
10.エビデンスの罠
概要(版元ウェブサイトより引用)
業績評価から政策まで、あらゆる局面でエビデンス(確かな根拠、特に数値やデータ)が求められる時代。しかしデータには恣意的な解釈や嘘がつきもの。ならば数字に表れない物語を重視すべきなのか? だがよくできたストーリーが人心を惑わすこともある。気鋭の公共政策学者が、数値によるマネジメントの歴史や陰謀論の問題などを取り上げ、「賢慮」を行う道を探る。
著者
杉谷 和哉(著)
1990年生まれ。岩手県立大講師(公共政策学)。著書に『政策にエビデンスは必要なのか』など。
発売日
2026/5/18
版元
PHP新書
11.油脂で語る近現代
クジラとオランウータンをつなぐ糸
概要(版元ウェブサイトより引用)
鯨油からパーム油へ。捕鯨史や油脂市場の変遷を軸に近代のグローバリゼーションと持続可能性を問い直した、食卓から考える近現代史。
著者
赤嶺 淳(著)
1967年、大分県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科教授。食と環境の関係をグローバルな視点から研究。著書に『ナマコを歩く──現場から考える生物多様性と文化多様性』(新泉社)、『鯨を生きる──鯨人の個人史・鯨食の同時代史』(吉川弘文館)、『生態資源──モノ・場・ヒトを生かす世界』(山田勇・平田昌弘との共編著、昭和堂)、『クジラのまち 太地を語る──移民、ゴンドウ、南氷洋』(編著、英明企画編集)、訳書にアナ・チン『マツタケ──不確定な時代を生きる術』(みすず書房)などがある。
発売日
2026/5/19
版元
平凡社
12.曖昧な弱者の時代
概要(版元ウェブサイトより引用)
SNSで駆り立てられた「正義」。「真の弱者」から向けられた「偽りの弱者」への怒り。多くの人々が「この社会で損をしている」という思いに突き動かされている今、社会の至るところで噴出する「敵意」や「憎悪」から、私たちは何を聞き取るのか。そして、どう向き合うべきなのか。もっともクリティカルな日本社会論!
著者
伊藤 昌亮(著)
1961年生まれ.東京外国語大学外国語学部卒業,東京大学大学院学際情報学府博士課程修了.日本IBM株式会社,ソフトバンク株式会社勤務,愛知淑徳大学現代社会学部・メディアプロデュース学部准教授,ドイツ・エアランゲン大学日本学講座客員研究員などを経て
現在―成蹊大学文学部現代社会学科教授
著書―『炎上社会を考える』(中公新書ラクレ),『ネット右派の歴史社会学』(青弓社),『デモのメディア論』(筑摩書房),『フラッシュモブズ』(NTT出版)など
発売日
2026/5/20
版元
岩波書店
13.あるコンテナ船の物語
資本はいかに世界をめぐるか
概要(版元ウェブサイトより引用)
ハーバード大学の歴史学者がある船舶の生涯を通じて描く、グローバル資本主義の光と闇
70年代にスウェーデンで造られた一隻の船。それは、市場の要求に応じて、フォークランド戦争時の英国軍兵舎、ブロンクス沖の水上刑務所、自動車工場の労働者用仮設住宅……と様々に変貌してきた。その数奇な運命を追うことで世界経済全体を語る独創的な歴史書
著者
イアン 久米川(著)
歴史学者。現在はハーバード大学歴史経済センターの研究員。2017年刊行の著書『The First Serious Optimist: A. C. Pigou and the Birth of Welfare Economics』(未邦訳)で、ジョセフ・J・スペングラー賞を受賞。これまでにハーバード大学およびマサチューセッツ工科大学(MIT)で教鞭を執る。
発売日
2026/5/21
版元
早川書房
14.政治とは何か
概要(版元ウェブサイトより引用)
日本の政権党の「裏金」問題を始めとするさまざまな腐敗と不正。トランプ前大統領など世界中での「ポピュリスト」の跋扈、旧社会主義諸国および中国など権威主義国家の台頭・・・近年の世界の政治状況は、「政治」という営みについての従来の常識を揺るがしかねない事象に満ち満ちています。逆に言えば、そういう時代であるからこそ、「正しい」政治のあり方について今一度あらためて、その根本から考えてみる必要があるのではないでしょうか。
そこで本書では、西洋の政治学の基礎を作ったとされるアリストテレスに始まって、様々な思想家達の議論の跡をたどり、そもそも「政治」とはどのような営みとされてきたのかを再度確認することを通して、政治の本質を明らかにしてゆきます。そしてその上で、現代においてどうすれば「正しい」政治、「よりよい」政治は実現可能となるのか、その条件を探ります。
アリストテレスは「人間とは政治的動物である」と言いました。つまり人間にとって「政治」とは、その存在の根本をなす重要な営みの1つだということです。「政治」を抜きにして人間存在はありえない。本書はそのような人間の根本の営みとしての「政治」について知る恰好の1冊であるとともに、平易な政治思想史の教科書としても最適です。
著者
宇野 重規(著)
一九六七年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、東京大学社会科学研究所教授。専攻は政治思想史、政治哲学。主な著書に『政治哲学へ 現代フランスとの対話』(二〇〇五年渋沢・クローデル賞LVJ特別賞受賞)、『未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学』(以上、東京大学出版会)、『トクヴィル 平等と不平等の理論家』(講談社学術文庫、二〇〇七年サントリー学芸賞受賞)、『民主主義とは何か』(講談社現代新書、二〇二一年石橋湛山賞受賞)『保守主義とは何か』(中公新書)などがある。
発売日
2026/5/21
版元
講談社現代新書
15.入門 現代政治学
選挙から政治家・政党、メディアまで
概要(版元ウェブサイトより引用)
そもそも政治とは何か? その体系は見えにくい。選挙で投票しなかったら不都合はあるのか。どんな政治家が選ばれ、誰の意見が通るのか。なぜ政党が新たに生まれるのか。経済成長・不平等との関係とは。有権者を幸せにしているのか。本書では、選挙、政治家、政党、有権者、メディア、民主主義などの基本概念をつなぎ合わせ、最新の政治学の理論と動向を紹介。データをもとに、民主政治の新しい見取り図を描き出す。
著者
松林 哲也(著)
1977年生まれ。2007年、テキサスA&M大学大学院政治学部博士課程修了。Ph.D(.政治学)。専門は政治行動論、政治代表論。
ノーステキサス大学政治学部アシスタント・プロフェッサー、大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授を経て、現在、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授。著書に『政治行動論――有権者は政治を変えられるのか』(共著)、『自殺のない社会へ――経済学・政治学からのエビデンスに基づくアプローチ』(共著)(いずれも有斐閣)など。
発売日
2026/5/22
版元
中公新書
16.地域と人口減少の経済学
スマート・シュリンクという選択肢
概要(版元ウェブサイトより引用)
「人口1億人目標」「東京一極集中の是正」「コロナショックで人の流れは変わった」――人口減少と地域問題にはびこる通説・俗説や、問題含みの地方創生政策をエコノミストが覆す。人口が減ってもウェルビーイングを損なわないための処方箋として、スマート・シュリンク(賢く縮む戦略)を提唱。行動経済学やマーケットデザインなどの理論、豊富な経年データにもとづき、多くの地域で応用できる「共有型」モデルを打ち出す。
著者
小峰 隆夫(著)
1947年埼玉県生まれ。1969年東京大学経済学部卒業、同年、経済企画庁入庁。調査局内国調査第一課長、経済企画庁経済研究所長、物価局著、調査局長、国土交通省国土計画局長などを経て、2003年より法政大学に移り、2008年4月から同大学院政策創造研究科教授・日本経済研究センター理事・研究顧問。
現在、大正大学地域構想研究所客員教授(2025年7月現在)
発売日
2026/5/22
版元
中公新書
17.AI大格差
最先端の研究が明かす仕事と給料の未来
概要(版元ウェブサイトより引用)
AIは私たちの雇用を脅かす存在なのか?
元IMF・G7会議参加の気鋭の経済学者によるAI時代に働く人々へ向けた渾身の一冊。
著者
宮本 弘曉(著)
一橋大学経済研究所教授(2026年2月現在)
発売日
2026/5/22
版元
日本評論社
18.貧困に抗うリベラリズム
イギリス福祉国家の思想史
概要(版元ウェブサイトより引用)
この困窮は、だれのせい?
かつて「世界の工場」と呼ばれたイギリス――栄華の陰で、拡大する貧困に大勢が喘いでいた。
個人に、社会に、国家に何ができ、なぜそうすべきなのか?
「市民的道徳性(シティズンシップ)」を手がかりに現代へと至る福祉国家の知的水脈をたどる。
・19世紀イギリス――繁栄の陰で無数の人が貧困に喘いでいた。
・個人は、社会は、国家は何ができ、何故そうすべきなのか。
・初期フェミニズムや優生学との影響関係についても詳解。
ふたたび資本主義の問題が叫ばれている今日、福祉国家の知的源流に立ち返り検討する。T. H. グリーンやボザンケ夫妻らを中心とする19 ~ 20 世紀イギリスで花開いたリベラリズムに光を当てることで、彼らが思い描いた、誰もが「市民的道徳性(シティズンシップ)」を涵養・発揮できる社会のあり方を展望する。
著者
寺尾 範野(著)
早稲田大学社会科学総合学術院准教授。カーディフ大学欧州言語・翻訳・政治学研究科博士課程修了(PhD)。専門は社会思想史。主な共著に『政治において正しいとはどういうことか──ポスト基礎付け主義と規範の行方』(勁草書房、2019)、『優生保護法のグローバル史』(人文書院、2024)など。訳書にM. フリーデン『リベラリズムとは何か』(共訳、ちくま学芸文庫、2021)など。
発売日
2026/5/25
版元
慶應義塾大学出版会
19.道徳を競う帝国
マイノリティの権利はどこからきたのか
概要(版元ウェブサイトより引用)
それは「西洋の伝統」なのか?
現代社会で重視されている「多様性・公平性・包摂性(DEI)」の思想に至る道は、実は100年前に帝国日本の挑戦から始まっていた――。本書は「脱植民地」をキーワードに、アメリカと日本における黒人・女性・外国人の権利が、啓蒙思想や社会運動ではなく「帝国」による国益の追求によって拡大してきたこと、さらに、それは日露戦争での日本の勝利に始まっていたことを明らかにする。
著者
前田 健太郎(著)
東京大学教授。1980年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。首都大学東京准教授を経て現職。専門は政治学、行政学。
著書に、『市民を雇わない国家――日本が公務員の少ない国へと至った道』( 東京大学出版会、サントリー学芸賞)、『女性のいない民主主義』(岩波新書)、『権力を読み解く政治学』(羅芝賢と共著、有斐閣)がある。
発売日
2026/5/25
版元
NHK出版
20.グローバル・イスラーム
宗教とテクノロジーの150年
概要(版元ウェブサイトより引用)
世界を動かす「イスラーム」の正体は、一つではない。
19世紀後半から始まった近代的グローバリゼーションは、伝統的なイスラームを解体し、国境を越えて競合する無数の「グローバル・イスラーム」を生み出した。通信と組織のメカニズムから読み解く、全く新しい宗教史。
著者
ナイル・グリーン(著)
1972 年生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教授。ロンドン大学東洋アフリカ学院(SOAS)にて博士号取得。専門は南アジア・イスラーム史、スーフィズム、ムスリムをめぐるグローバル・ヒストリーなど。著作にHow Asia Found Herself: A Story of Intercultural Understanding(Yale University Press, 2022 ), Sufism: A Global History(Wiley-Blackwell, 2012 )などがある。
発売日
2026/5/25
版元
人文書院
21.「都市計画」の歴史社会学
戦間期東京が描く近代都市の理想と現実
概要(版元ウェブサイトより引用)
それは100年後を生きる人々にむけた切実な試み
1910年から30年代にかけて東京は大震災を経験しながらも、急激な人口増加や工業化に対応する都市の近代化をすすめていた。しかし、それは必ずしもスムーズにはいかなかった――。行政の目的とさまざまな立場にある住民の利害とが複雑にからみあうなかで、話し合い、説得し合いながら、自らの住む場所の未来をつくりあげていくダイナミズムを丁寧にうかびあがらせる。都市とは何か、そして、都市計画はいかに導入されたのか、その大きな問いへの答えを提示する力作。
著者
中川 雄大(著)
東京大学大学院学際情報学府博士課程、日本学術振興会特別研究員。専門は都市研究。社会学の視点から、都市計画や建築などを通じた空間形成についての研究を行っている。主な論文に「都市計画導入期における「都市」概念の普及過程」『社会学評論』72巻2号(2021年)、「浅野セメント深川工場をめぐる問題史」『都市計画論文集』56巻1号(2021年)などがある。
発売日
2026/5/26
版元
青土社
22.レトリック思考
民主主義を破滅に導いた驚異の心理操作術
概要(版元ウェブサイトより引用)
暗躍する現代のソフィストたち
2500年前の技術に――
あなたも操られている。
なぜ、あの男の話を皆が信じるのか?
なぜ、事実は容易に否定されるのか?
なぜ、対立が激化し話が通じなくなるのか?
トランプ大統領の放言から企業による扇動まで、分極化の背景で機能している恐るべき「説得術」を徹底解体。
民衆のポピュリズム化、湧き起こる陰謀論、たび重なる政治的分断。数々の混乱の「設計図」は紀元前5世紀に完成していた。メディアが増幅する「熱狂」の正体は何か。アテネを破滅させた古代の言語による心理操作術=「レトリック」から、現代に覆いかぶさる言説構造の裏側を暴く。
著者
ロビン・リームス(著)
シカゴ在住。イリノイ大学シカゴ校の英語学准教授。専門は修辞理論と思想史。特に古代ギリシャの修辞学の伝統における言語と形而上学の関係を探求している。古代修辞学の伝統から重要な概念を紹介し、複雑で分極化した現代の政治を理解する上で役立つ情報を提供している本書を始め、著作には『Seeming and Being in Plato’s RhetoricalTheory』(2018)、編著『Logos without Rhetoric: The Arts of Language Before Plato』(2016)などがある。
発売日
2026/5/26
版元
晶文社
23.死の都市
概要(版元ウェブサイトより引用)
世界はどこへ行くのか、私たちの未来はどうあるべきか
ユタ州の砂漠に作られた爆撃実験用の模擬都市、ハリウッド大通りに突如生まれた不気味な陥没穴、雌雄同体化したホッキョクグマが告げる完新世の終焉、多民族が生活する地域で激しさを増すルーツの違う移民間や人種間での抗争……。預言者とも称され、常に小さきものをまなざし続けた著者が、いま世界に起こっていること暴きだし、私たちのありかたを問う。序文=レベッカ・ソルニット
著者
マイク・デイヴィス(著)
1946年カリフォルニア州フォンタナ生まれ。精肉工場の工員やトラック運転手、SDSの活動家といった経歴の持ち主。リード大学で歴史学を学んだあとUCLAに進むが学位をとっていなかったために教職につかない時代を長く過ごした。南カリフォルニア大学建築学部とカリフォルニア大学アーヴァイン校歴史学部を経て現在はカリフォルニア大学リバーサイド校クリエイティブ・ライティング学部の名誉教授。『ニューレフト・リビュー』誌の編集委員でもある。日本語に訳されている著作としては『要塞都市LA』(青土社、2001年、増補新版2008年)、『感染爆発』(紀伊国屋書店、2006年)、『自動車爆弾の歴史』(河出書房新社、2007年)、『スラムの惑星』(明石書店、2010年)がある。最近になってもニューオーリンズの災害や金融危機、コロナウィルスといった時事的なトピックについてのエッセイを精力的に発表するなど、アカデミズムの枠にとらわれることのない斬新なスタイルを依然として堅持している。
発売日
2026/5/26
版元
青土社
24.ソーシャルメディアの倫理的デザイン
概要(版元ウェブサイトより引用)
急速な普及により、いまや社会のインフラとなったソーシャルメディア。だが中傷・炎上・フェイクニュースなどの問題も深刻化している。規制や制限に留まることなく、利用することで我々の生活と社会をより良く変えていくメディアへと再生するために求められる指針=〈倫理〉のあり方とは。気鋭の研究者による共同研究。
著者
河島 茂生(著)
青山学院大学総合文化政策学部教授.東京大学大学院学際情報学府博士後期課程修了.博士(学際情報学).専攻は,デジタル社会論,メディア研究,情報倫理.
主な著書に『未来技術の倫理――人工知能・ロボット・サイボーグ』(勁草書房2020年),『生成AI社会――無秩序な創造性から倫理的創造性へ』(ウェッジ2024年),『AI・ロボットと共存の倫理』(共著,岩波書店2022年).
主な編著に『AI時代の「自律性」――未来の礎となる概念を再構築する』(勁草書房2019年),『未来社会と「意味」の境界――記号創発システム論/ネオ・サイバネティクス/プラグマティズム』(共編著,勁草書房2023年).
発売日
2026/5/28
版元
岩波書店
25.核兵器をめぐる相克
米ソ戦略兵器制限交渉と日米
概要(版元ウェブサイトより引用)
核抑止と核軍備管理・軍縮の狭間で――
「ジレンマ」に対応する日米両国の実像を、歴史をさかのぼりながら克明に描き出す。
著者
石本 凌也(著)
1996年、福岡県生まれ。大分大学教育福祉科学部卒業、同志社大学大学院法学研究科博士課程(後期課程)修了。博士(政治学)。
東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を経て、現在、北海道教育大学教育学部(函館校)講師。
専門は国際政治学、アメリカ政治外交史、国際安全保障論、日米関係史。
主な業績として、“Japan’s Nuclear Balance: Deterrence and Disarmament,” The Washington Quarterly, Vol. 48, No. 3 (September. 2025); “Foreign Policy toward Japan regarding SALT II during the Carter Administration: Continuity and Discontinuity from the Ford Years,” ROLES REVIEW, Vol. 6 (December. 2024);「日本にとって『デタント』とは何だったのか:冷戦変容期における国際政治環境認識とその影響」『国際安全保障』第51巻第3号(2023年12月);「⽶ソ戦略兵器制限交渉をめぐる⽇本外交1972-1979年:『被爆国』である『同盟国』の受容と主張」『国際政治』第209号(2023年3⽉)など。
発売日
2026/5/31
版元
吉田書店
Information
一般社団法人デサイロは、人文・社会科学分野の研究者と協働し、イノベーション創出や新たなる社会制度の提案を行うアカデミックインキュベーター/シンクタンクです。
企業・大学の研究/実装プロジェクトの立ち上げや運営支援、「人と社会への深い理解」に根ざした未来洞察やコンサルティングサービスの提供、知の拠点や共創の場づくり、自社レーベル/メディアの運営、アートフェスティバルのプロデュースなど、研究と多分野のかけ合わせによるプロジェクト創出を通じて、「知の創造と流通」を支えていきます。
■3つのソリューション
デサイロでは企業・大学向けに以下3つのソリューションを提供しています。
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