【作品の詳細】実景集
哲学者・柳澤田実との対話を通じて、「私たち性 we-ness」という研究テーマについて考えを交わし、深めていく──。その過程で映像作家・Pennackyが見出したのは、「景色」というキーワードだった。そして、今度はそれを受けた柳澤が「景色」と「私たち性 we-ness」の結びつきについて、学問的な目線から調べ、共有し、また考えを深めていく……こうしたやり取りの繰り返しを経て、映像作品「実景集」は完成した。
柳澤は「風景を愛でる日本人は実はリアルな風景を捉えず、『共有された記憶』としての名勝を確認し、感じいることを繰り返してきたのではないか」と述べる。そこには、「私たち」をいかにして実感するかを考えるヒントがあるかもしれないという。
Pennackyは新作「実景集」について、以下のコメントを記している。
自分たちが常に見ている景色
何かを考えている時、誰かと会話している時
電車を待っている時など
意識するまでもない、無意識に見えている景色。
人は目を開けている間、
ずっと目の前に景色が広がっています。
意識の流れの中に消えてなくなってしましような
景色を改めて撮影していく。
個人的な記憶から選んだ景色も
撮影する内容は現実にある景色です、
それは、他人も見たことある景色なので
お互いの記憶を共有できるかもという僕の勝手な願望です。
DE-SILO EXPERIMENT 2024
【4/13~14開催】小説から音楽、映像、メディアアートまで。研究者とアーティストのコラボレーションにより、研究知を起点に「生の実感とリアリティ」を探る2daysイベント
4/14(DAY2)には映像作家・Pennackyとトラックメイカー・ラッパーの荘子it、哲学者・柳澤田実による「音楽と映像」を用いた実験的パフォーマンスとトークセッションが実施される。参加希望の方は、下記ウェブサイトから、DAY2「Performance Ticket」の購入を。