「日本が軍国主義に回帰している」——そうしたナラティブが、政府系メディアやSNSを通じて繰り返し流布されています。武力を用いずに、言葉とイメージによって相手国の世論や国際社会の認識に働きかける。こうした動きは「認知戦」と呼ばれます。
2024年のルーマニア大統領選におけるTikTok上の組織的な情報操作、台湾総統選でのAIディープフェイクと偽情報。偽情報やナラティブの操作を通じて人々の「認識」そのものに働きかける手法は、各地で安全保障上の脅威として認識されつつあります。NATOは2020年の研究において、認知戦を「脳科学の軍事化」と定義し、陸・海・空・宇宙・サイバーに続く「第6の戦争領域」として位置づけました。日本でも防衛白書への記載、防衛省の専門部署の設置、2027年までの対処体制の整備が進んでいます。
しかしこれは国家間の問題にとどまりません。SNSのアルゴリズム、生成AI、ニューロテクノロジー——私たちが「何を目にし、何を信じ、どう感じるか」に介入する技術は、すでに日常のなかにあります。
2026年10月1日(木)開催のイベント「『認知戦』を考える──ナラティブ・認知の自由・民主主義の変容」【Academic Insights #27】にあわせ、本記事では「認知戦」を考えるための22冊をセレクトしました。このリストに掲載されている書籍を副読本として、ぜひイベントにもご参加ください。
1.ニューロテクノロジー──脳の監視・操作と人類の未来
概要(版元ウェブサイトより引用)
脳データの収集・追跡・ハッキングはもはや「現実」である。第一人者が医療・犯罪捜査・ビジネスなどにおける衝撃の実例を報告。「認知的自由」を守るために、未来の制度設計を提示する。
著者
ニタ・A・ファラハニー 著
鍛原 多惠子 訳
発売日
2024/12/03
版元
河出書房新社
2.Liberty 2.0──自由論のバージョン・アップはありうるのか?
概要(版元ウェブサイトより引用)
自由(リバティ)とは何か。どんなに行動を誘導(ナッジ)されても、たとえプラットフォームにプライバシーを握られていても、あるいは脳がコンピュータと繋がっても、そこに「自由」はあるのか。ベーシックインカムを実施すれば人は「自由」になれるのか。「自由」と民主主義の関係は盤石なのか―。社会そのもののあり方を変えかねないテクノロジーやその適用事例、およびさまざまな今日的イシューを題材に、動揺を強いられているかのように見える「自由」概念のゆくえを展望し、そのバージョン・アップの可能性を探る。
著者
駒村 圭吾 編著
発売日
2023/02/24
版元
弘文堂
3.インターネット・オブ・ブレインズの法──神経法学の基礎と事例研究
概要(版元ウェブサイトより引用)
脳科学技術の発展は社会をどのように変化させ、どのような課題をもたらすのか。技術の発展に法はどう向きあうのかを探る。
著者
IoB-S 編/駒村 圭吾 編集代表
発売日
2025/07
版元
日本評論社
4.ヒューマンエンハンスメント技術の法的・哲学的・倫理的問題
概要(版元ウェブサイトより引用)
アバターを安全かつ信頼して利用できる社会の実現へ―国際シンポジウムをもとに、多角的視座から考察。
著者
曽我部 真裕 編
朱 穎嬌 編
発売日
2025/10/23
版元
信山社(信山社ブックレット)
5.脳神経倫理学の展望
概要(版元ウェブサイトより引用)
脳の時代を生きるための新しい倫理学が誕生!問題の所在と広がりを示し、世界各地で精力的に研究が進む分野の全貌を明らかにする。
著者
信原 幸弘 編著
原 塑 編著
発売日
2008/08
版元
勁草書房
6.偽情報戦争──あなたの頭の中で起こる戦い
概要(版元ウェブサイトより引用)
現代の戦争は我々の「頭の中」でも起きかねない。新時代に必要な情報安全保障について、 ロシア軍事専門家の小泉悠氏はじめ気鋭の専門家3人が提言する!
著者
小泉悠、桒原響子、小宮山功一朗(著)
発売日
2023/01/20
版元
ウェッジ
7.なぜ日本の「正しさ」は世界に伝わらないのか──日中韓 熾烈なイメージ戦
概要(版元ウェブサイトより引用)
尖閣諸島や竹島などを巡る領土問題、慰安婦や徴用工などに関する歴史認識にまつわる問題を巡り、中国や韓国は米国を中心とした国際社会で「反日宣伝」を繰り広げている。
日本は「正しい姿」を発信することで対抗すべく、自国のイメージアップを懸けた戦いが世界で繰り広げられている。
従来の外交である「政府対政府」の形ではなく、政府が相手国の世論に直接働きかける「パブリック・ディプロマシー」の重要性が世界中で高まっている昨今、この中韓の「イメージ戦略」、すなわち「パブリック・ディプロマシー」は日本の立場を揺るがすような影響力を持ち始めている。
日本が採るべき戦略について、新進気鋭の若手研究者が考察する。
著者
桒原響子(著)
発売日
2020/03/20
版元
ウェッジ
8.ネット世論操作とデジタル影響工作──「見えざる手」を可視化する
概要(版元ウェブサイトより引用)
第一線の専門家がそれぞれの視点から浮かび上がらせるデジタル社会の「見えざる手」。日常生活から政治・軍事にいたる手法や対応を、豊富な実例と図表を交えてわかりやすく総覧する。これからを生きるための必読書。
著者
一田和樹、齋藤孝道、藤村厚夫、藤代裕之、笹原和俊、佐々木孝博、川口貴久、岩井博樹(著)
発売日
2023/03/14
版元
原書房
9.サイバー覇権戦争──ソフトとハード、二つの戦線
概要(版元ウェブサイトより引用)
第二次トランプ政権、ジェイコブ・ヘルバーグ国務次官(指名)が描き出す、新たな覇権の見取り図。
●いま求められるシリコンバレーとワシントンの協働
●日本人も知るべき、サイバー世界の2つの戦いとは?
新政権のアメリカ外交の今後を占う上で、必読の一冊!
サイバーセキュリティの専門家として2020年までグーグル社で対偽情報・外国介入のポリシー策定を主導し、2025年発足のトランプ政権の国務次官に指名された著者が呼びかける、新たな「テクノロジー冷戦」への警告。自由と民主主義を防衛すべく、ソフトとハード両面で戦われる、サイバー、経済安保の超・最前線!
著者
ジェイコブ・ヘルバーグ(著)/川村幸城(訳)
発売日
2025/02
版元
作品社
10.能動的サイバー防御──日本の国家安全保障戦略の進化
概要(版元ウェブサイトより引用)
企業や政府へのサイバー攻撃を未然に防ぐ! 政府主導のサイバー対策「能動的サイバー防御」の取り組みの経緯、将来の課題を解説。
著者
持永大(著)
発売日
2025/02/17
版元
日経BP 日本経済新聞出版
11.フェイクニュースの免疫学──信じたくなる心理と虚偽の構造
概要(版元ウェブサイトより引用)
「5G電波のせいで新型コロナウイルスの被害が拡大している」「あのピザ店は巨大な児童売買組織の拠点だ」「400人以上もの人さらいが村にやってきたらしい」――。これらはすべて実在したフェイクニュースで、一つの共通点がある。それは、どれもが実際に死傷者が出た事件と関係している点だ。いまや、出所不明のフェイクがリアルな被害につながっている。
このような誤情報が次々に伝染して社会にダメージを与える様子は、感染症のパンデミックの情景によく似ている。そして本書によれば、その対策方法もよく似ている――ワクチンを打てばいいのだ!
本書には、人間の認知のしくみと誤情報の性質に基づく「心理的接種理論」の詳細と、それを社会実装する方法が記されている。そして重要なことに、心理的ワクチンは誰もが身近な友人や家族に接種できるという。本書を読めばフェイクを見抜きやすくなるだけでなく、「心理的な集団免疫」の実現にあなたがコミットできるようになる。
SNS全盛、インフォデミックの時代に必携の「心のワクチン」学。
著者
サンダー・ヴァン・デル・リンデン(著)/笹原和俊(監訳)/松井信彦(訳)
発売日
2026/03/16
版元
みすず書房
12.現代誤情報学入門
概要(版元ウェブサイトより引用)
現在、世間を席巻する誤情報とはどういうものなのか。人をだます仕組みから誤情報対策まで、研究の第一人者が体系的に紹介!
著者
ジョン・ルーゼンビーク、サンダー・ヴァン・ダー・リンダン(著)/加納安彦(訳)
発売日
2025/10/02
版元
日本評論社
13.フェイクニュースを科学する──拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ
概要(版元ウェブサイトより引用)
新型コロナ・パンデミックに端を発したインフォデミックや,2020年の米大統領選挙をめぐる陰謀論など,フェイクニュースの猛威が止まらない.2018年,フェイクニュース現象の全体像を,「計算社会科学」を武器に描いて大きな反響を呼んだ『フェイクニュースを科学する』が,内容をアップデートしてついに文庫化.偽情報を信じる認知特性,その情報を拡散させる情報環境,情報過多と注意力の限界など,メディアリテラシーの重要性がますます高まっている現代だからこそ,あらためて確認したい内容である.
著者
笹原和俊(著)
発売日
2021/07/30
版元
化学同人(DOJIN文庫)
14.フェイクニュースの生態系
概要(版元ウェブサイトより引用)
フェイクニュースはどのように生まれ、広がるのか。選挙やコロナ禍のデマを事例に、ソーシャルメディア、ミドルメディア、マスメディアの相互作用によってフェイクニュースが生成・拡散するプロセスを実証的に分析し、汚染の連鎖を断ち切る道筋を指し示す。
著者
藤代裕之(編著)
発売日
2021/09/07
版元
青弓社(青弓社ライブラリー103)
15.計算社会科学入門
概要(版元ウェブサイトより引用)
計算社会科学とは,人間の相互関係によって成り立つ社会をデータに基づいて解明していく学問である.
この学問分野はコンピュータサイエンスや社会科学など様々な分野の研究者により進められている学際分野であり,研究を行うための基礎学問も多岐にわたり,すべてに精通することは難しい.
そこで本書は,計算社会科学を俯瞰的に捉え,主に技術的な側面から「計算社会科学とは何か」を紹介すべく企画された.
執筆者には第一線の研究者を幅広く迎え,最新の情報や具体的な研究内容を交えつつ解説を行っている.
この分野の教科書としてだけでなく,広く社会一般の読者に計算社会科学がどのような研究分野なのかイメージを持ってもらうことも本書の目的の一つである.
本書は幅広い読者による色々な読み方が可能であるが,計算社会科学への興味を掻き立て,学際領域ならではの研究の楽しさを味わい,またその理解を深める一助になれば幸いである.
著者
鳥海不二夫(編著)
発売日
2021/01/25
版元
丸善出版
16.デジタル空間とどう向き合うか──情報的健康の実現をめざして
概要(版元ウェブサイトより引用)
私たちは日々影響力を増すデジタル情報空間とどう折り合いをつけていくべきなのか。気鋭の計算社会科学者と憲法学者による緊急コラボレーション企画。インターネットによるデジタル空間は、私たちの生活になくてはならない存在となっている。一方で、フェイクニュースやデマの氾濫、プライバシー漏洩、炎上やハラスメントをはじめ、まったく新しい、かつ困難な課題を投げかけている。
著者
鳥海不二夫、山本龍彦(著)
発売日
2022/07/12
版元
日経BP 日本経済新聞出版(日経プレミアシリーズ)
17.陰謀論──民主主義を揺るがすメカニズム
概要(版元ウェブサイトより引用)
ネット上の陰謀論「Qアノン」を妄信する人々によって引き起こされたアメリカ連邦議会襲撃は、世界を震撼させる事件であった。21世紀の今、荒唐無稽な言説が多くの人に信じられ、政治的影響力すら持つのはなぜか。本書は、実証研究の成果に基づき、陰謀論受容のメカニズムを解説。日本で蔓延する陰謀論の実態や、個人の政治観やメディア利用との関連、必要なリテラシーなどを交え、「民主主義の病」への対抗法を指南する。
著者
秦正樹(著)
発売日
2022/10/20
版元
中央公論新社(中公新書)
18.となりの陰謀論
概要(版元ウェブサイトより引用)
トランプは「闇の政府」と戦っている!?
オバマもバイデンもすでに処刑された!?
陰謀論はどこで生まれるのか。
そして、なぜ信じてしまうのか。
現代世界を蝕む病の正体を、気鋭のメディア研究者が明かす!
著者
烏谷昌幸(著)
発売日
2025/06/19
版元
講談社(講談社現代新書)
19.陰謀論入門──誰が、なぜ信じるのか?
概要(版元ウェブサイトより引用)
さまざまな「陰謀」説がネットやニュースで氾濫するなか、個別の真偽を問うのではなく、そもそも「陰謀論」とは何なのか、なぜ問題となるのか、どんな人が信じやすいのかを解明するため、最新の研究、データを用いて、適切な概念定義と分析手法を紹介し、私たちが「陰謀論」といかに向き合うべきかを明らかにする。アメリカで近年、政治学、心理学、社会学、哲学などの多分野を横断し、急速に発展する分野の第一人者による最良の入門書。
著者
ジョゼフ・E・ユージンスキ(著)/北村京子(訳)
発売日
2022/04/28
版元
作品社
20.社会分断と陰謀論──虚偽情報があふれる時代の解毒剤
概要(版元ウェブサイトより引用)
トランプ時代の「陰謀論が武器化・日常化した」世界を読み解く! カルト研究で注目される雨宮純氏や『SNS時代の戦略兵器 陰謀論』著者・長迫智子氏、『陰謀論はなぜ生まれるのか』(ロスチャイルド)訳者の烏谷昌幸氏など、気鋭の研究者が結集した注目の論考集。日本・韓国・米国・フランス・トルコ・レバノンの分断と陰謀論を紹介し、中国・ロシアの武器と化すQアノン陰謀論などを考察。
著者
雨宮純、上野庸平、岡部友樹、烏谷昌幸、辻隆太朗、長迫智子、真殿琴子、水野俊平(著)
発売日
2025/05/15
版元
文芸社
21.陰謀論はなぜ生まれるのか──Qアノンとソーシャルメディア
概要(版元ウェブサイトより引用)
アメリカ連邦議会議事堂襲撃事件はなぜ起こったのか? 世界中を震撼させた「Qアノン」現象の根源に分け入り、権威や既存メディアに疑問を抱き陰謀論を信じる人々の深層に迫る。現代アメリカのソーシャルメディアと社会との関係をさぐり、「陰謀論」が生まれる過程を追った迫真のノンフィクション。
著者
マイク・ロスチャイルド(著)/烏谷昌幸、昇亜美子(訳)
発売日
2024/01/30
版元
慶應義塾大学出版会
22. コンスピリチュアリティ入門──スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか
概要(版元ウェブサイトより引用)
「Qアノン」、新型コロナ生物兵器説、自然食、イルミナティ、そして爬虫類系宇宙人による人類の支配。政治的影響力を持つまでに至った陰謀論と、その背景にあるとされるスピリチュアルな世界観。この2つをともに論じることを可能にする注目の視座「コンスピリチュアリティ」を日本で初めて紹介した論集。
著者
横山茂雄、竹下節子、清義明、堀江宗正、栗田英彦、辻隆太朗、雨宮純(著)
発売日
2023/03/23
版元
創元社(叢書パルマコン・ミクロス03)
【10/1開催】「認知戦」を考える──ナラティブ・認知の自由・民主主義の変容【Academic Insights #27】
近年、日本を対象とした対外的な情報発信のなかで、「この国は平和を装いながら、内実では軍国主義へと回帰しつつある」といったナラティブが、政府系メディアやSNSを通じて繰り返し流布される場面が見られるようになりました。武力を用いずに、言葉とイメージによって相手国の世論や国際社会の認識に働きかけ、自国に有利な環境をつくり出す──こうした動きは「認知戦(Cognitive Warfare)」と呼ばれ、日本以外のさまざまな国や地域でも用いられる手法となっています。
例えば、2024年のルーマニア大統領選挙では、TikTokを舞台とした組織的な情報操作の疑いから、いったん首位に立った候補の当選が覆り、選挙そのものがやり直しになりました。台湾の総統選挙では、外国からの関与が指摘されるAIのディープフェイク動画や偽情報が飛び交いました。偽情報やナラティブの操作を通じて人々の「認識」そのものに働きかける手法は、世界各地で安全保障上の現実的な脅威と見なされています。
2020年にNATO(北大西洋条約機構)の委託で行われた研究は、認知戦を「脳科学の軍事化(weaponization of brain sciences)」と定義し、陸・海・空・宇宙・サイバーに続く「第6の戦争領域」として、人間の認知そのものを戦場に据えました。レポートでは、「脳は21世紀の戦場になる」との記載も登場し、新たなる脅威への対策が急務となっています。
日本でも、防衛白書に「認知領域を含む情報戦」への対処という項目が記されるようになり、防衛省は情報戦を担う専門部署を新設。2027年までに情報本部を中核とした対処体制を整えるとしています。
しかし、人の認知に働きかける力は、国家間の戦いだけにとどまりません。人の注意を捉えようとするSNSのアルゴリズムや、本物と見分けのつかない情報を生み出すことができる生成AI、そして脳や神経の状態を計測し、時に働きかけようとするニューロテクノロジーなど、「何を目にし、何を信じ、どう感じるか」に介入する技術が日常に浸透しつつあります。
いま問われているのは、近代が前提としてきた「人間の自律」そのものとなっています。自分の頭で判断し、感じ、考えるという〈認知の自由〉は、いかなる条件のもとで成立可能なのか。そして、個人の〈認知の自由〉の変容と、国家による〈認知のセキュリティ〉の追求は、私たちの民主主義のあり方そのものをどのように変えうるのか。
例えば、神経法学者の小久保智淳さんは、憲法が守るべき「認知過程の自由(cognitive liberty)」を、単に個人を保護する権利としてだけでなく、人々が自ら考え、判断し、意思を形成することで成り立つ〈民主的な自己統治〉の前提条件として捉えてきました。人々が共通の事実をもてなくなり、世論が外から操作されうる時代に問われているのは、個人の自由であると同時に、民主主義の土台の再構築とも言えるかもしれません。
こうした問いに向き合うために、今回のAcademic Insightsでは、神経法学者/慶應義塾大学法学部専任講師の小久保智淳さん、「認知戦」の最前線に立つ起業家であるJapan Nexus Intelligenceの髙森雅和さん、脳神経科学の社会実装をめぐる倫理を問うてきた情報通信研究機構(NICT)主任研究員である西堤 優さんの3名をゲストに迎えます。
ゲストの皆さんとともに、当日は以下のような観点について議論を深めていきます。
そもそも「認知戦」とは何か。国家間の影響工作や偽情報の拡散は、実際にどのように行われ、検知・分析され、防ぐためのアプローチが検討されているのか?
いまの情報環境やAIの進展は、人間の〈認知の自由〉をどのように脅かしているのか?
近代が前提としてきた「人間の自律」を、どのように問い直す必要があるのか?
ニューロテクノロジーによる脳・認知への介入は、どのような倫理的・法的・社会的課題(ELSI)を生むのか?
安全保障・防衛の文脈で、「認知戦」や「認知のセキュリティ」をめぐって、いまどのような動きが進んでいるのか?
個人の認知の変容と、国家的な課題としての「認知のセキュリティ」は、民主主義のあり方をどう変えていくのか?
本分野に関心をもつ研究者、政策担当者、起業家・事業家の皆さまの参加を心よりお待ちしております。
■開催日時
2026年10月1日(木) 19:00~21:00
■場所
Unknown Unknown
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1丁目19−1 ベラージュおとわ2F
https://maps.app.goo.gl/oT2Xiz6vxj5mikWH7
■アクセス
地下鉄 神保町駅 A7出口より徒歩約4分 (東京メトロ半蔵門線、都営新宿線・三田線)
東京メトロ千代田線 新御茶ノ水駅 B5出口より徒歩約6分
JR御茶ノ水駅 御茶ノ水橋口より徒歩約8分
■定員
30名
■タイムテーブル
18:45:開場
19:00-19:30:各出演者の皆様からプレゼンテーション
19:30-20:30:ディスカッション/参加者からのQ&A
20:30-21:00:Meetup
■チケット価格
2,980円(税込)
※会場参加のみ。配信はございません。
登壇者プロフィール
小久保智淳(こくぼ・まさとし)
慶應義塾大学法学部 専任講師。1995年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修及び同理工学研究科修士課程修了後、同法学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院情報学環 助教を経て現職。職歴に、慶應義塾大学博士課程教育リーディングプログラム(オールラウンド型)RA、慶應義塾大学KGRI所員、慶應義塾大学大学院法学研究科研究員、国立国会図書館調査及び立法考査局憲法課 非常勤調査員、新潟大学、横浜国立大学非常勤講師など。2022年度科学技術社会論・柿内賢信記念奨励賞、第13回日本学術振興会育志賞を受賞。神経科学と法学の融合領域である神経法学、特に「認知過程の自由」を重点領域として研究を行う。
髙森雅和(たかもり・まさかず)
株式会社Japan Nexus Intelligence 代表取締役。情報戦略・リスクマネジメント・地政学に精通し、官公庁・大手企業・スタートアップなど幅広い分野におけるリサーチおよびインテリジェンス支援を行っている。2026年5月には、東京大学先端科学技術研究センター(経済安全保障インテリジェンス分野)とNATOの協力のもと、国際シンポジウム「認知戦の時代における国際連携」を共同開催するなど、国内外の認知戦をめぐるネットワークの構築にも取り組んでいる。
西堤 優(にしつつみ・ゆう)
国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター 主任研究員。専門は心の哲学、脳神経倫理学。脳神経科学の発展に伴い、そこから生まれるさまざまな技術が私たちにとって身近な存在となり、生活や価値観を大きく変えつつあるなかで、それらの技術がもたらしうる新たな事態──倫理的・法的・社会的課題(Ethical, Legal and Social Issues: ELSI)──を、哲学的・倫理学的な観点から考察している。あわせて、心の哲学を主要な研究対象とし、とりわけ情動の役割に注目しながら、自己制御や合理性、責任帰属といった問題に分析哲学の手法で取り組む。その際、伝統的な哲学的観点にとどまらず、心理学や脳神経科学をはじめとする認知科学の成果を取り入れながら、哲学における多様な主題を論じている。
■モデレーター
岡田弘太郎 (おかだ・こうたろう)
一般社団法人デサイロ代表理事。1994年東京生まれ。慶應義塾大学でサービスデザインを専攻後、『WIRED』日本版エディターを経て、2022年に人文・社会科学分野の研究者を中心としたアカデミックインキュベーター/シンクタンクである一般社団法人デサイロを設立。知のネットワーク/エコシステム創出を通じて、激変する2020年代に求められる新たなる社会制度や、企業のイノベーション創出を支援する。「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」選出。Podcast番組「2020s」パーソナリティ。





























