【採択者発表】人文・社会科学分野の研究者向け伴走支援プログラム「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」第1期
デサイロが公募した、人文・社会科学分野の研究者を伴走支援する「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」第1期(以下、AIP)の採択者が決定しました。計6名の採択者の研究活動を総合的に支援し、人文・社会科学分野の研究と社会の多様な接点を構築していきます。
■AIPについて
現在、「文系学部不要論」などを背景に、人文・社会科学分野のアカデミックポストの減少や、研究活動を取り巻くエコシステム整備に関する課題が指摘されています。
しかし、人文・社会科学分野の研究は「いま私たちはどんな時代を生きているのか」を読み解くうえでの大きな示唆を与えてくれるはず──。そのような考えのもとで一般社団法人デサイロは設立され、人文・社会科学分野の研究者を支援するアカデミックインキュベーターとして活動を続けてきました。このたび、その活動の一環として「デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム」を立ち上げました。
本プログラムでは、研究と社会の新しい接点づくりにとどまらず、研究者のキャリアデザインの支援にも取り組んでいきます。企業内研究者としての就職や、別に本業をもちながら研究活動を続ける在野の研究者の方もいらっしゃいますが、常勤職のポスト減少が避けられないなかで、研究活動を続けていくためには、研究と社会の新しい接点をつくり、持続可能に活動を続けていくためのモデル構築が求められていくはずです。
研究者の活動分野において、一般市民向けの講座やファンクラブの開設、企業や行政の有識者リサーチへの参加、学術誌以外への寄稿や執筆など、その特性に応じた社会へのアウトリーチと、それにひもづく収益化の検討と実行を支援していきます。
もちろん、社会へのアウトリーチを支援するプログラムではありますが、「社会への発信活動を主体」としているわけではありません。研究活動の支援が主体であり、その活動の過程で生まれた価値の出力先や社会との接点を、デサイロが支援していきたいと考えています。
選考委員
本プログラムでは6名の審査員により、研究者のみなさまから応募いただいた研究テーマ/計画書を審査しました。審査については次の5つの基準──「研究と社会の接続への意欲」「時代と社会への応答」「研究における新規性」「研究方法/計画の妥当性」「他の学問領域への波及可能性」に基づき、書類審査と面談審査を経て最終決定しました。
安斎勇樹(株式会社MIMIGURI代表取締役Co-CEO/東京大学大学院情報学環特任助教)
富永京子(社会学者/立命館大学産業社会学部准教授/シノドス国際社会動向研究所理事)
安田洋祐(経済学者/大阪大学大学院経済学研究科教授/Economics Design Inc.共同創業者)
磯野真穂(独立人類学者/デサイロ理事)
久能祐子(フィランソロピスト/社会起業家/デサイロ理事)
岡田弘太郎(編集者/デサイロ代表理事)
■第1期採択者のご紹介
当初の想定を超えた約120名の方からプログラムにご応募いただいた背景もあり、採択者を3名から6名へと増枠しました。カテゴリA(3名)の研究助成として採択者に100万円を、カテゴリB(3名)の研究助成として採択者に30万円を給付します。
また、カテゴリA/Bともにデサイロ運営メンバーによる、単年の研究助成にとどまらない、研究者のみなさまのキャリアのフェーズに応じた長期的な伴走支援を実施します。そのため、今回採択させていただいた研究者のみなさまごとに、その成果を世に発表するスケジュールは異なりますが、約1年後の2024年末頃を目処にみなさまによる成果発表会を予定しております。
■カテゴリA(あいうえお順、敬称略)
西浦まどか(にしうら・まどか)
東京大学総合文化研究科超域文化科学専攻(文化人類学) 博士後期課程とともに、ハーバード大学人類学部(文化人類学)に客員研究員として在籍中。2016年に東京藝術大学音楽学部(音楽学)を卒業後、2018年に東京大学大学院修士課程(文化人類学)修了。「人はなぜ『音楽』をするのか」を根源的な問いとして、2016年に映画『LISTEN リッスン』に出会ったことなどをきっかけに、「ろう者と音楽」の関わり、言語と音楽の根源的な関係に関する研究を始める。
研究テーマ:
ひとはなぜうたをうたうのか──「手話でうたう」ひとびとの人類学
研究概要:
わたしたちは皆、ことばで何かを伝えるだけでなく、ことばで歌い、唄い、謡い、詠い、詩う。世界中どこを見ても、こうした「うた」のない場所はない。それでは、手話言語を話すひとびとは、どのように「うたう」のだろうか。それは、音声言語での「うた」と、どのように異なり、どのように共通するのだろうか。
本プロジェクトは、文化人類学の立場から、状況の異なるふたつの地域での手話話者のひとびとの「うた」を調査し、比較するものである。ひとつめの地域は、ろう者の出生率が高いコミュニティとして知られる、インドネシアのブンカラ村である。こちらは既に調査が一定完了している。地域社会と重なるコミュニティとしてのブンカラ村のろうコミュニティでは、明確な手話芸術はないものの、ろう者たちが踊りを通して音楽とかかわっている。
ふたつめの地域は、本プロジェクトにおける調査の中心的なフィールドとなる、日本の東京である。日本のろう者の中には、学校の音楽の授業や聴者による手話歌に反感を覚える人も少なくなく、無音の「うた」作品を発表するろうのアーティストの活動がある。
これらふたつの社会での、手話話者にとっての「うた」について民族誌的に迫り、学際的に比較検討することで、ことばと音楽との経験的な関係を明らかにすることを試みる。
丹羽理(にわ・さとる)
京都大学人間・環境学研究科博士後期課程在籍。専攻は文化人類学。2010年からフォトジャーナリストとして活動を開始。東日本大震災やアラブの春、日本の自死問題など多岐にわたるテーマを扱い、KL国際写真賞ファイナリストやRPS東京ドキュメンタリーワークショプ最優秀賞など、国内外で評価を得る。他者理解・他者表象の問いをさらに探求するため、2019年、ベルリン応用科学大学映像・メディア人類学修士課程入学。2021年、同課程修了。
研究テーマ:
市民的抵抗としての芸術を考える──「アーティビズム」の映像人類学
研究概要:
人々を分断し、その生/死を管理・統制するグローバルな支配権力の横行を、わたしたちは日々目にしている。わたしたち自身もまた、そのような力を(多かれ少なかれ)内面化している。そのなかで、わたしたちひとりひとりが政治主体として在り、かつ、他者とともに生きることを可能にする社会を、どのように想像・創造しうるのか。民主主義の再考と、政治参加のオルタナティブが模索されるなか、アーティビズムという実践への関心が高まっている。
アーティビズムとは、社会変革を目的とする芸術実践である。そこには、二つのラディカルな問いが包含されている。「政治とは何か」、そして、「芸術とは何か」である。芸術と政治。アーティビズムはこの両者が根本から問い直されつつ、ひとつの実践として立ち現れる位相である。では、そのような<芸術=政治>の実践は、場所、歴史、文化との関連においてどのように生まれ、いかなる力を創出しているのか。
この問いを、フィリピン・マニラ首都圏におけるアーティビズムを対象として考察する。若者たちを中心としたその「芸術」実践は、いまだ継続する植民地構造からの脱却を目指す、草の根の社会運動として展開している。共同での映像制作を軸足として、自身もまた運動に積極的に関与することでその実践の諸相を描き出すとともに、運動の内部から、人々と創発的な知の生産を目指したい。
ふくだぺろ
立命館大学先端総合学術研究科博士課程在籍。 マルチモーダル人類学者、詩人、アーティスト。2006年東京大学文学部日本語文学専修課程卒業。2017年マンチェスター大学映像人類学修士課程修了。主なフィールドはルワンダ。現実の創造を主要テーマに論文、映画、詩、写真、小説、スケッチといったメディアを複合的に用いて制作する。
研究テーマ:
21世紀の暴力批判論──未来をつくる「平等主義的暴力」の可能性
研究概要:
現代社会において暴力は忌むべき悪である。暴力は支配と抑圧の温床であり、協調と理性的な討議によってのみ平等で平和な社会は営まれる。だから、暴力を排除して私たちはより良い社会を目指さないといけない―しかし本当にそうだろうか?
アフリカの大湖地域に住むトゥワ・ピグミーは毎日喧嘩に従事する。しかも十日に一度は流血沙汰も生じる結構ハードなやつだ。しかし近代的な常識に反して、彼らの暴力は支配や抑圧を生んでいない。むしろ彼らは優れて平等な、そして平和な社会を営んでいる。本プロジェクトでは、そうした常識を覆すようなトゥワの暴力を〈平等主義的暴力〉と名づけ、彼らの平等と平和の動力として考察する。
〈平等主義的暴力〉を考える際に忘れてはならないのは、暴力が生身の感情と身体を伴う対面行為であるという事実である。従って、本プロジェクトでは、暴力をポリティクスの問題としてだけでなく、そこにまつわる情動性・身体性を真摯に検討することで、暴力の存在論を開拓する。
そして、そのためにはロゴセントリックなテクスト中心主義から、音やイメージを含めた多感覚性へと知を解放するマルチモーダル/映像人類学の思考が不可欠である。抽象を旨とするテクストでは、具象的な情動、身体、暴力に十分にアプローチできないからである。従って、本プロジェクトでは書籍だけでなく、長編映画を制作する。そうすることで、私たちの暴力観を概念、情動、身体といった複数の方向から揺さぶり、より良い未来に向けた〈平等主義的暴力〉の可能性を考えるのが本プロジェクトの目的である。
■カテゴリB(あいうえお順、敬称略)
加藤夢生(かとう・むい)
東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科博士課程/ロンドン大学ゴールドスミス校音楽学部博士課程在籍中。7歳からクラシック・ピアノを始め、後に高校でジャズを独学。東京音楽大学ピアノ科卒業後、東京藝術大学大学院音楽研究科音楽文化学専攻に進学。民族音楽学と文化研究を学び、日本のジャズフェス研究で2019年3月修士号を取得。その後ロンドン大学にて、Covid-19の影響で増えたライブストリーミング演奏への関心から、ジャズ音楽家のテクノロジー活用とライブ性に関する研究で2020年9月、2つ目の修士号を取得。
研究テーマ:
AIと音楽家が織りなす「ライブ性」──人間と機械の創造的な関係性の模索
研究概要:
今日、スマホさえあれば好きな音楽をいつでも聴くことが出来る。しかし、それでも(あるいは、それゆえに?)「ライブ=生演奏」には特別な価値があると考えられている。著名なピアニストが来日すれば、高額なチケット、混雑した電車での移動、窮屈な座席など数々の犠牲を払ってでも人々はコンサートホールに押し掛ける。
生演奏に付随するこうした特別さは、音楽研究において「ライブ性 liveness」と名指される。研究者によりアプローチは異なるが、この概念はテクノロジーとの関係性によって考察されることが多い。なるほど、確かにクラシックコンサートのライブ性は機械の無媒介性、すなわち、演奏者と聴衆の間に録音機器やマイク等が介在しないことに求められるかもしれない。
ここで「ライブ」は「機械」と対置される。根底にあるのはライブ=有機的 vs 機械=無機的という二項対立的前提である。しかし、これに揺さぶりをかけるのは人工知能である。機械でありながら人間の振る舞いを参照してきたそれは、無機と有機の境界を乗り越えるからだ。では、音楽家はこの新しい技術を創造活動にどう取り入れ、どのようなライブ性を紡ぎだしているのだろうか?本研究はこの問いを通じ、21世紀の人間と機械の創造的な関係性のあり方を探究する。
金セッピョル(きむ・せっぴょる)
総合地球環境学研究所・客員助教。韓国放送公社(KBS)勤務後、2008年から日本に留学。総合研究大学院大学文化科学研究科博士後期課程修了、博士(文学、2016年)。2016年国立民族学博物館・外来研究員を経て2017年から現職。専門は文化人類学、葬送儀礼研究、映像人類学。 主な著作に『葬いとカメラ』(左右社、2021年)、『現代日本における自然葬の民族誌』(刀水書房、2019年)、「自然葬の表象のアリーナから:『We Don't Need a Grave』をめぐる映像人類学的実践」『比較日本文化研究』19(風響社、2019年3月)など。
研究テーマ:
「死そのもの」とはなにか?──アートとの協働による文化人類学的探究
研究概要:
わたしたちは生きているあいだ、絶えず他人の死を経験するが、自分の死を経験することはできない。死とはわたしたちの言語的な思考で捉えられる範疇を越えており、だからこそ人類は死を形容する多様な表現を生み出し、また死に対処するための工夫を凝らしてきた。
それが個人化や医療化が進むにつれて、死とは自分、または他人の「生の終わり」という意味を軸に、縮小されつつある。たとえば、自分の生の終わりに備えてエンディングノートを書く。または他人の生の終わりにあたってお別れを告げ、悲しみを癒そうとする。しかしこのような捉え方だけで、わたしたちは死に対処することができるのだろうか。
本プロジェクトでは、誰かの「生の終わり」だけでは捉えきれない「死そのもの」の多様なレイヤーを、アートとの協働で浮かび上がらせることを目的とする。言語を超えた領域で死を表象しようとするアート作品を探求し、またそのアーティストと共に文化人類学的な死の研究の現場でフィールドワークを行う。そしてその成果を論文以外の媒体で表現する。このような取り組みを通して、より豊かな死との向き合い方を、社会とともに探っていきたい。
中村融子(なかむら・ゆうこ)
京都大学アフリカ地域研究資料センター特任研究員。2017年に東京大学法学部第三類政治コースを卒業。 アフリカ現代美術を起点に、美術の脱植民地化、脱-西洋中心化について美術史的・人類学的方法を用いて研究する。 美術制度史やアートエコシステムに焦点を当て、近代的美術制度の中心と辺境、陶芸史、現代陶芸もテーマとして扱う。ベナンのアートシーン(コトヌ、アボメ、ポルトノボ)、フランス中部の窯業地(ラ・ボルヌ、サン=タマン=タン=ピュイゼイユ)、日本の陶産地(備前と信楽)をフィールドに調査を実施。
研究テーマ:
美術の脱植民地化をめぐって──「正統な美術」はいかにして書き換わるのか
研究概要:
美術と社会のかかわりについてようやく日本でも言葉にされることが増えた。しかし作品が直接社会問題に言及するとか、社会的運動への美術の援用といった、狭い意味においてしか「美術と社会」が理解されない場面も目にする。改めて認識すべきは、何が「美術」かということ自体、既存の「美術史」の語り自体に、地域や人種、ジェンダーに基づいた視覚文化の序列化の権力があるということだ。
筆者の博士研究では、「陶芸」を起点に美術と工芸の境界線を複数の地域の視点から問い直しながら、そもそも「美術」に内在する権力に着目し、脱植民地化および脱-西洋中心化を扱ってきた。
本件ではその一部である、ベナン共和国の美術の脱植民地化について扱う。近年、アートワールドで「アフリカ」のプレゼンスが高まっているが、それは、既存の規範のなかで「認められる」に留まらず、規範の複数化や代替的な「美術」の生成が伴う。
公的美術制度が脆弱なアフリカの中でも特に公的インフラが不足するベナンで、2000年代以降重要な役割を果たしたのが「アートセンター」など新種のアートインフラである。本研究では、展示施設やレジデンスの機会を提供するだけでなく、美的規範とそれを取り巻く知的体系の脱植民地化を志向するそれらの複合施設の働きを明らかにする。地域研究の視点を持ち込むことで、欧米の「正統な美術」を学ぶのとも、欧米の美術の自己修正的な倫理を学ぶのとも異なる、地域が「西洋的なアート」を書き換える作用を明らかにし、参与可能な動的体系としての美術の姿を提示する。
■審査員コメント
安田洋祐(経済学者/大阪大学大学院経済学研究科教授/Economics Design Inc.共同創業者)
新規の助成プログラムかつ短期間の告知だったにも関わらず、100を超える応募があったことに驚きました。応募者のみなさまに感謝いたします。優れた人文・社会科学系の研究がたくさんあること、その一方で既存の助成制度からこぼれ落ちるケースが少なくないことを知り、AIPの意義の大きさを再確認しました。
初回ということで審査プロセス自体も手探りでした。ただ、そのおかげで審査員どうしでアイデアを出し合いながら、評価方法の改善や審査基準の共有ができたので、結果として納得感のある審査に繋がりました。専門が異なる審査員が、密なコミュニケーションをとりながらフラットに審査するという点は、AIPの大きな特徴だと感じます。
私の専攻する経済学に関連する応募もありましたが、残念ながら数は多くありませんでした。他の分野と比べて、デサイロの重視する社会との接続、時代への応答に関する意識がまだ足りないのかも、と自戒を込めて感じています。経済学者のみなさんには、既存研究の壁を破るような野心的なプロジェクトをぜひ期待したいです。そして、次回のAIPへのご応募をお待ちしています!
磯野真穂(独立人類学者/デサイロ理事)
初年度であったものの100名以上の応募が人文・社会科学系の研究者から集まりました。テーマは多岐に渡りましたが、「人間」の従来の概念を崩すようなテーマや、少子化やAIの台頭など昨今の話題に深く根差したテーマの応募が多くみられたことが印象的です。
審査においては、研究テーマと実社会の接合性、他分野の人々との協創の可能性、さらには研究そのものの実現可能性に重きが置かれました。審査員の専門性は多様でしたが、採択された研究テーマはどれも複数の審査員から推薦が入ったものです。
今回は文化人類学系の研究者が多く採択されましたが、本プログラムは文化人類学にとどまらない幅広い研究者に開かれています。従来の「研究」の概念を抜け出し、社会を拓いていくようなプロジェクトの応募をデサイロスタッフ一同来年も心待ちにしています。
岡田弘太郎(編集者/デサイロ代表理事)
この度、デサイロ アカデミックインキュベーター・プログラム第1期にて、時代と社会に応答する研究に取り組まれている研究者の方々を採択させていただきました。デサイロの他のプロジェクトにて「研究者とアーティスト/クリエイターによる協働」に取り組んでいる背景もあり、初年度の傾向として文化芸術に広く関わる研究に取り組まれている方や、研究のアウトリーチ手法として論文や書籍以外の形式──映像や写真、芸術作品など──を想定されている方が多くいらっしゃいました。また、人類学や社会学分野での応募が多かったことも初年度の傾向のひとつとして挙げられます。
今回採択させていただいた研究者のみなさまに共通している点として、ご自身の専門に依拠しながらもビッグ・クエスチョンに向き合っていることが挙げられます。デサイロとして、そうした研究者の皆さまの活動に伴走し、研究成果がより大きな社会インパクトにつながるようにサポートしていきたいと考えています。
また、初年度は広く文化芸術に関する研究テーマが多い傾向にありましたが、デサイロでは研究“知”と行政やビジネスの現場などの接続にも挑戦し、多様なステークホルダーと連携していきたいと考えています。来年度以降、そうした研究分野の方々からの応募も楽しみにしております。
今回ご応募いただいたみなさんと、既存のアカデミアでは実践できない取り組みをする場としての「デサイロ」をともに盛り上げていきたいので、ぜひお付き合いいただければ幸いです。
■ニュースレターを通じた発信
今回の採択者お一人ずつの研究テーマや内容、その背景にある考えやこれまでの歩みについてお届けするインタビュー記事を2024年1月以降に配信いたします。また、それぞれの活動進捗や研究に関する発信についても、同ニュースレター内でお届けしていく予定です。
■スポンサー募集
今回のAIPを契機に、研究者の方を伴走支援するプログラムを継続して開催していく予定です。その際、社会のコモンズとしての研究を支えていただける企業パートナーを募集していおります。スポンサーいただく企業や団体の方とともに、研究者の方から公募する研究テー設定することも可能です。ご興味のある企業や団体の方は、下記の連絡先までご連絡ください。
デサイロ運営事務局
E-Mail:contact@de-silo.xyz
■お知らせ
人文・社会科学系の研究者がより持続的に活動できるエコシステムを生み出すために、その課題と機会領域を探る「リサーチレポート」の制作を進めています。それに伴ってクラウドファンディングを実施しておりますので、ぜひご支援をよろしくお願いいたします。
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